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高校野球

【夏の甲子園中止から考える高校野球のこれから│後編】 甲子園中止がドラフトに与える影響は? 高校野球改革へ向けての提言

SLUGGER編集部

2020.06.01

――昔、某野球漫画で高校ごとではなく、県ごとに選手を選抜して大会をやるというのがあったんですが、そういう形式はどうでしょうか?

西尾 今でも東京都選抜や大阪選抜で海外遠征をしていますよね。選ばれる選手の大多数は私学の子ですが、公立校で強いところにも枠が用意されることがあって、佐々木千隼(ロッテ)は都立の日野高校出身で、言わば「公立枠」で都選抜に選ばれたらしいですね。そこで日大三高の横尾俊建(日本ハム)や高山俊(阪神)と一緒にプレーして自信をつけたと言ってました。選抜に選ばれることで視点が変わって上手くなる子もいるかもしれません。

氏原 選抜でチームメイトになったから、その高校を応援しようという結びつきが生まれたりしますからね。そういう高校生らしさって清々しくていいですよね。実は、身内の高校3年生の球児に甲子園の中止について本音を聞いたら、こんなことを言っていたんです。「こういう事情だから仕方ないし、自分たちは甲子園を目指してはいたけど現実的には行けないことも分かっていたから、そんなに悔しいとは思わない。でも、自分たちの世代の甲子園を見たかった」と。「小学校時代のチームメイトが智弁学園にいるから、彼らが甲子園に出たら応援もできる。『自分たちの世代の甲子園はこういう大会だった』というのがなくなってしまうのが悔しい」と。
 
西尾 それはリアルな声ですよね。同じ世代で一緒にやっていた選手が甲子園に行ったら応援したいと思いますし、甲子園に出た選手が「世代の代表」みたいな感じはありますよね。今でも「〇〇世代」って言ったりしますし。

氏原 そうなんです。彼らには「自分たちの代の優勝校」がないわけですから。それがかわいそうですよね。出場できるできないに限らず、そこまで全部が中止によって奪われてしまったわけです。

――実際、そういう話はみんなしますもんね。「俺らの代の甲子園にはこういう選手がいた」って。

氏原 そうです。そういう話が彼らはできない。甥っ子がそういうのを聞いて「そうだよなあ」と思いました。ちょっと感動しました。

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【プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。
 

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