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プロ野球

【インタビュー】山﨑康晃/後編「自分のできることを100パーセント表現して、日本の力になりたい!」

2020.01.30

猛練習に耐えて教員免許を取得したが、実は“裏話”があった。 <br />
 写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

猛練習に耐えて教員免許を取得したが、実は“裏話”があった。
写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

――最後に、また大学の話に戻りますが、山﨑投手は教職の免許を持っていますよね。過酷な練習の中で教職を取得されたのは本当にすごいことですよね。

 確かに教職を取れたのは名誉なことだと思います。自分の人生においても、一つのスペックになったかな。ただ、正直に言うと、僕らにとってはその時間が唯一の休み時間だったんです(笑)。学校に行っている時の唯一の息抜きでもあったんですね。

 あと、やっぱり苦手なことに挑戦したいなという気持ちがありました。社会科はそんなに得意ではなかったので、免許が取れてお母さんに報告したら「え、大丈夫?」って(笑)。前田監督にも報告しに行ったのですが、野球部の子たちの前で、「これまでプロに入った選手の中で一番変わったのはお前だ!」って言っていただきました。

 本当に嬉しかったですし、こんな大きなこと話していいのかなと思いながら、選手たちに僕は夢の話をしたんです。「こんな俺でもできたんだから、みんなにもできる」。

 
――生徒からも人気だったんじゃないですか?

 ドラフト直後に教育実習でした。すごいヤツが来てるっていう噂が少しずつ野球部から広がっていって、主に体育科の生徒を見ていたんですけど、みんな職員室に遊びに来てくれましたね。


 正直、僕は勉強が分からないから、ここでは質問しないでくれって言って、教室の中では質問全部NGにしました(笑)。先生、緊張するからこういうことやるけど、温かく笑ってくださいって仕込んでおいて。分かんないことがあったら、本当の先生に聞いてくれってお願いしました(笑)。

【PROFILE】
やまさき・やすあき。1992年10月2日生まれ、東京都荒川区出身。右投右打。帝京高校では甲子園に2度出場し、亜細亜大学へ進学。2014年ドラフト1巡目で横浜DeNAベイスターズと阪神タイガースの競合の末、ベイスターズに入団した。1年目からクローザーに就任し、37セーブを挙げて新人王を受賞すると、18年にはプロ野球史上最速で100セーブに到達。18~19年には2年連続で最多セーブに輝いた。19年は自身2度目のプレミア12日本代表に選出され、胴上げ投手となった。
 

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