専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

元スーパースターが激務のアシスタントコーチに就任。ティム・ダンカンはポポビッチHCの後継者となるのか?

杉浦大介

2020.02.10

現役時代はリーグ最高のPFとして5度の優勝に導いたダンカン。引退から3年を経て、今季からコーチに就任した。(C)Getty Images

現役時代はリーグ最高のPFとして5度の優勝に導いたダンカン。引退から3年を経て、今季からコーチに就任した。(C)Getty Images

 大物の相次ぐ引退でサンアントニオ・スパーズのロースターはやや小粒になったが、一方でその豪華コーチ陣はチームの呼び物のひとつとなった感がある。グレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチ(HC)を先頭に、ベンチにはベッキー・ハモン、ティム・ダンカンというビッグネームがずらり。アウェーのゲーム時にも、コーチたちが誰よりも大きな歓声を浴びている姿がよく見受けられる。

 なかでも2015-16シーズンを最後に引退したばかりのダンカンが、昨夏、古巣にアシスタントコーチ(AC)として加わったことに驚かされたファンは多かったはずだ。43歳のダンカンは引退後も練習施設に現われ、若手にアドバイスを送る姿が目撃されていた。それでもACは満足な睡眠時間を得ることもままならないほどの激務だけに、元スーパースターがその座を望むとは思えなかったのだ。
 
「私が19年にわたってティム・ダンカンのアシスタントを務めてきた後で、彼がお返ししてくれるのは当然のことだ」

 昨年の7月22日に就任が正式発表された際、その輝かしいキャリアの詳述などまったくない短いプレスリリースには、ポポビッチの面白がったようなコメントが記されていた。これもまた個人が特筆されることを嫌うスパーズらしさと言えるのだろうか。

 ダンカンの現役時代の輝かしい実績に関しては、ここで改めて説明するまでもないだろう。1997年にドラフト1位で入団以来、スパーズ一筋19年。2度のシーズンMVPに選ばれるなど、全盛期にはリーグ最高のビッグマンとして君臨した。トニー・パーカー、マヌ・ジノビリと“ビッグ3”を形成し、5度のファイナル制覇の原動力となった功績は特筆に値する。

 それほどの名選手が、引退後すぐに現場復帰を果たした理由は何だったのか。コーチ就任以降のダンカンはメディア対応していないだけに、真意は分からない。ともあれ、新たなキャリアを正式にスタートさせた通称“ビッグファンダメンタル”は、コーチとしても好評だ。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号