２月８日（日本時間９日）、ホーム６連戦中のワシントン・ウィザーズは、９日のメンフィス・グリズリーズ戦に向けてチーム練習を行なった。

　この日は昨年のドラフト１巡目９位で指名した八村塁の22歳の誕生日ということで、練習後にチームメイトたちやコーチ陣が集まり、八村へバースデーソングを歌うことに。

　八村の兄貴分であるベテランのイアン・マヒンミがリードする中、ドイツ出身のモリッツ・ヴァグナーとアイザック・ボンガ、ラトビア出身のダービス・ベルターンスとアンジェス・ペセチニクス、そしてルーキーでイギリス生まれのアドミラル・スコフィールドがセレクトされた。

　５選手が「ボン ジョウヴィー オメデトウー。ボン ジョウヴィー オメデトウー」と日本語で歌い、八村の誕生日を祝福すると、チームメイトたちが円陣を作り、この日の“業務”を終えた。

　ルーキーらしからぬ落ち着きを持つ八村だが、この“バースデーソング争い”で「ブラッド（ブラッドリー・ビール）を指名したい」と度胸満点の発言。「ルーキーなのに何言ってるんだ」とチームメイトに突っこみを受けるシーンも。

　結局、八村の願いは叶わなかったものの、エースのビールとともにバースデーソングを目の前で聞き、ダラス・マーベリックス戦の劇的勝利に続いて誕生日も祝ってもらっていた。
  　これにはスコット・ブルックス・ヘッドコーチも「いい度胸をしてるじゃないか（笑）。チームで最も優秀な選手に『歌え』なんてね。ナイストライだ。ルイがルーキーのルールを知らないのは間違いないな（笑）」と笑いながらチームの日本語版公式ツイッターへコメント。

　マブズ戦の劇的勝利もあり、チームのムードは良好。誕生日の予定について「別にないですね。今日も試合があって、その次の日も試合があるので、それに向けてしっかり準備していきたいなと思います」と答えていた八村は、この日も柔らかいシュートタッチからショットを沈めていった。

　復帰初戦（対ゴールデンステイト・ウォリアーズ）で11得点、８リバウンド。２戦目（対マブズ）では17得点、６リバウンド、２スティールと早速活躍している八村について「２か月近く離脱していたのに、まるで何もなかったかのように活躍している。選手によっては、そういう凄いことができるんだ」と指揮官も称賛していた。

　今季の八村は27試合に先発出場し平均13.9点、5.9リバウンド、1.5アシスト、フィールドゴール成功率48.9％、フリースロー成功率82.8％をマーク。先発では得点でビールに次ぐチーム２位、リバウンドでもトーマス・ブライアントに次ぐ数字を記録している。

　22歳となったルーキーのさらなるステップアップに期待したい。

文●秋山裕之（フリーライター）

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