現地時間8月5日(日本時間6日)、トロント・ラプターズから完全FA(フリーエージェント)となっていたクリス・ブーシェイが、ボストン・セルティックスとの1年契約に合意したと米スポーツ専門局『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者が報じた。
これによって、2018-19シーズンにラプターズでリーグ制覇を経験した選手は全員退団。主要メンバーのうち、マルク・ガソルとダニー・グリーンは引退し、現在もNBAでプレーしているのは、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)、カイル・ラウリー(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、パスカル・シアカム(インディアナ・ペイサーズ)、フレッド・ヴァンブリート(ヒューストン・ロケッツ)、ノーマン・パウエル(マイアミ・ヒート)、OG・アヌノビー(ニューヨーク・ニックス)、そしてブーシェイ(セルティックス)の7人だ。
また、当時のチームを率いたニック・ナースHC(ヘッドコーチ)は現在シクサーズを指揮を執っており、ラプターズの副会長かつバスケットボール運営部社長を務めていたマサイ・ウジリも今年6月末に退任したことで、ひとつの時代が完全に終焉となった。
そんななか、昨季スペインのレアル・マドリーでプレーしたサージ・イバカが、20日にソーシャルメディアへ公開されたポッドキャスト番組『Hello and Welcome』へゲスト出演。ベンチから攻守でラプターズの初優勝を支えたビッグマンは、優勝直後の2019年夏にFAでクリッパーズへ移籍したレナードの退団を振り返った。
「信じられなかった。彼は残るだろうと思っていたんだ。まさか離れるなんて思ってもいなかった」。その後もイバカは頭を抱えながら「なんで?どうしてなんだ?なぜ彼は退団してしまったんだ?」と口にしていた。
連覇を目指して臨んだ2019-20シーズン。ラプターズはレナードに加えてグリーンもロサンゼルス・レイカーズへ移籍したものの、シアカムやラウリーらの活躍もあって、イースタン・カンファレンス2位の53勝19敗(勝率73.6%)をマークした。
新型コロナウイルスのパンデミックによって、リーグは2020年3月中旬に前代未聞の中断。7月末からフロリダ州オーランドの“バブル”(隔離された施設)で再開され、プレーオフに臨むも、カンファレンス・セミファイナルでセルティックスに3勝4敗で敗れた。
番組内で、インタビュアーから「もしカワイが残っていたら、あとどれだけ優勝できていたと思う?」と聞かれたイバカは「おいおい、なんでそんなこと聞くんだい?」と、さらに頭を悩ませた。
そこでインタビュアーが「少なくとも2回は優勝できていたかもしれない」と発言すると、イバカは「あぁ...」と悔しがっていた。
それでも、カメラに向かってレナードへのメッセージを求められたイバカは、表情を引き締めて「俺は大丈夫だぞ。それに君は大事な仲間だ。大好きだよ。このことは気にするな。君には愛情しかないから」と呼びかけた。
2017、18年と連覇を飾っていたゴールデンステイト・ウォリアーズの3連覇を阻止したラプターズ。この年を機にリーグは7年連続で異なるチャンピオンが誕生する戦国時代に突入している。2019年ファイナルでMVPに輝き、ミッドレンジゲームで支配したレナードがもしラプターズに残っていたら、NBAの歴史も変わっていたかもしれない。
文●秋山裕之(フリーライター)
リーグ制覇には「運も必要」パウエルが2019年のラプターズ優勝を回想「再現にはどれだけの試行回数をこなせばいいのか」<DUNKSHOOT>
これによって、2018-19シーズンにラプターズでリーグ制覇を経験した選手は全員退団。主要メンバーのうち、マルク・ガソルとダニー・グリーンは引退し、現在もNBAでプレーしているのは、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)、カイル・ラウリー(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、パスカル・シアカム(インディアナ・ペイサーズ)、フレッド・ヴァンブリート(ヒューストン・ロケッツ)、ノーマン・パウエル(マイアミ・ヒート)、OG・アヌノビー(ニューヨーク・ニックス)、そしてブーシェイ(セルティックス)の7人だ。
また、当時のチームを率いたニック・ナースHC(ヘッドコーチ)は現在シクサーズを指揮を執っており、ラプターズの副会長かつバスケットボール運営部社長を務めていたマサイ・ウジリも今年6月末に退任したことで、ひとつの時代が完全に終焉となった。
そんななか、昨季スペインのレアル・マドリーでプレーしたサージ・イバカが、20日にソーシャルメディアへ公開されたポッドキャスト番組『Hello and Welcome』へゲスト出演。ベンチから攻守でラプターズの初優勝を支えたビッグマンは、優勝直後の2019年夏にFAでクリッパーズへ移籍したレナードの退団を振り返った。
「信じられなかった。彼は残るだろうと思っていたんだ。まさか離れるなんて思ってもいなかった」。その後もイバカは頭を抱えながら「なんで?どうしてなんだ?なぜ彼は退団してしまったんだ?」と口にしていた。
連覇を目指して臨んだ2019-20シーズン。ラプターズはレナードに加えてグリーンもロサンゼルス・レイカーズへ移籍したものの、シアカムやラウリーらの活躍もあって、イースタン・カンファレンス2位の53勝19敗(勝率73.6%)をマークした。
新型コロナウイルスのパンデミックによって、リーグは2020年3月中旬に前代未聞の中断。7月末からフロリダ州オーランドの“バブル”(隔離された施設)で再開され、プレーオフに臨むも、カンファレンス・セミファイナルでセルティックスに3勝4敗で敗れた。
番組内で、インタビュアーから「もしカワイが残っていたら、あとどれだけ優勝できていたと思う?」と聞かれたイバカは「おいおい、なんでそんなこと聞くんだい?」と、さらに頭を悩ませた。
そこでインタビュアーが「少なくとも2回は優勝できていたかもしれない」と発言すると、イバカは「あぁ...」と悔しがっていた。
それでも、カメラに向かってレナードへのメッセージを求められたイバカは、表情を引き締めて「俺は大丈夫だぞ。それに君は大事な仲間だ。大好きだよ。このことは気にするな。君には愛情しかないから」と呼びかけた。
2017、18年と連覇を飾っていたゴールデンステイト・ウォリアーズの3連覇を阻止したラプターズ。この年を機にリーグは7年連続で異なるチャンピオンが誕生する戦国時代に突入している。2019年ファイナルでMVPに輝き、ミッドレンジゲームで支配したレナードがもしラプターズに残っていたら、NBAの歴史も変わっていたかもしれない。
文●秋山裕之(フリーライター)
リーグ制覇には「運も必要」パウエルが2019年のラプターズ優勝を回想「再現にはどれだけの試行回数をこなせばいいのか」<DUNKSHOOT>