8月27日にユーロバスケット2025が開幕した。
セルビア代表のニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)、ギリシャ代表のヤニス・アテトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、スロベニアのルカ・ドンチッチ(ロサンゼルス・レイカーズ)、フィンランドのラウリー・マルッカネン(ユタ・ジャズ)ら、NBAでも活躍するスター選手が集結した今大会。
なかでも注目されたのは、オフにシェイプアップに成功したドンチッチのパフォーマンスだった。
初戦を翌日に控えた会見で、「肉体改造の成果によってコート上でどのような違いを見せられると思うか?」という質問にドンチッチは、「正直言って、特に変化はない。若干疲れにくくなったこと、そして少しだけ速く動けるようになったくらいで、特別な違いはない。チームの勝利のために尽くすだけだ」とポーカーフェイスで答えていた。
だが、28日に行われた初戦、アメリカから駆け付けたロブ・ペリンカGMやランビス夫妻らレイカーズのフロント陣が見守るなか、背番号77は鮮烈なプレーを披露した。
ホスト国のポーランド相手に、キレのあるペネトレーション、マッチアップ相手をかわす俊敏なターン、見事なスティールなど攻守で奮闘し、最終スタッツは34得点、9アシスト、5スティールと大暴れ。貢献度を示す効率指数は42と、いずれも大会トップの数字を叩き出した(スティールは首位タイ)。
30得点、5アシスト&5スティールは、1995年にユーロバスケットがスタッツを記録し始めて以来初の快挙だった。
しかし、試合は地元ファンの大声援を受けたポーランドが序盤からリードを奪う。スロベニアは前半終了直前にドンチッチの3ポイントで逆転したが、すぐにホームチームが挽回。ドンチッチは巧みにファウルを誘って18本中17本のフリースローを決め切ったものの、孤軍奮闘感は否めず、スロベニアは95-105でポーランドに敗れた。
対照的に、ポーランドはエースのマテウス・ポニツカが23得点、7リバウンドをマークしたことに加え、アメリカ出身のガード、ジョーダン・ロイドが32得点を叩き出したのが勝利のカギとなった。
32歳のガードのロイドは、2018-19シーズンにトロント・ラプターズに在籍。12試合で平均2.4点と目立った成績は残せなかったものの、リーグ優勝を経験したラッキーガイだ。
フランスリーグASモナコでも活躍中のロイドは、一国の代表選手として国際大会に出場することを目指して今年2月にポーランド国籍を申請。大会直前に代表入りし、いきなり大仕事をやってのけた。
「ルカはやっぱりルカ。彼は飛び抜けたプレーヤーだ。けれど僕たちは全員が素晴らしい仕事をした。これはチーム全体で勝ち取った勝利だ」というロイドのコメントが、この試合の様相を象徴していた。
文字通り出鼻を挫かれる形となったスロベニアだが、フランス、イスラエル、ベルギー、アイスランドと同居するグループDでは、次ラウンドに勝ち進む上位4位以内に入ることはほぼ確実だ。ただ、決勝トーナメントで少しでも有利な対戦相手を引き当てるためには、できるだけ上位に入る必要がある。
「ケガさえしていなければ、自分は必ず自国のために戦う。これまでもずっとそうしてきたようにね」
代表での戦いに並々ならぬ意欲を傾けるドンチッチは、自国に白星をもたらすことができるだろうか。
文●小川由紀子
衝撃パス披露のヨキッチ、アデトクンボ&ドンチッチは30得点超え…ユーロバスケット初戦で"欧州ビッグ3"が躍動<DUNKSHOOT>
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「より爆発的に見える」肉体改造で進化したドンチッチにリーグ関係者も驚愕「本人だと気づかなかった」<DUNKSHOOT>
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なかでも注目されたのは、オフにシェイプアップに成功したドンチッチのパフォーマンスだった。
初戦を翌日に控えた会見で、「肉体改造の成果によってコート上でどのような違いを見せられると思うか?」という質問にドンチッチは、「正直言って、特に変化はない。若干疲れにくくなったこと、そして少しだけ速く動けるようになったくらいで、特別な違いはない。チームの勝利のために尽くすだけだ」とポーカーフェイスで答えていた。
だが、28日に行われた初戦、アメリカから駆け付けたロブ・ペリンカGMやランビス夫妻らレイカーズのフロント陣が見守るなか、背番号77は鮮烈なプレーを披露した。
ホスト国のポーランド相手に、キレのあるペネトレーション、マッチアップ相手をかわす俊敏なターン、見事なスティールなど攻守で奮闘し、最終スタッツは34得点、9アシスト、5スティールと大暴れ。貢献度を示す効率指数は42と、いずれも大会トップの数字を叩き出した(スティールは首位タイ)。
30得点、5アシスト&5スティールは、1995年にユーロバスケットがスタッツを記録し始めて以来初の快挙だった。
しかし、試合は地元ファンの大声援を受けたポーランドが序盤からリードを奪う。スロベニアは前半終了直前にドンチッチの3ポイントで逆転したが、すぐにホームチームが挽回。ドンチッチは巧みにファウルを誘って18本中17本のフリースローを決め切ったものの、孤軍奮闘感は否めず、スロベニアは95-105でポーランドに敗れた。
対照的に、ポーランドはエースのマテウス・ポニツカが23得点、7リバウンドをマークしたことに加え、アメリカ出身のガード、ジョーダン・ロイドが32得点を叩き出したのが勝利のカギとなった。
32歳のガードのロイドは、2018-19シーズンにトロント・ラプターズに在籍。12試合で平均2.4点と目立った成績は残せなかったものの、リーグ優勝を経験したラッキーガイだ。
フランスリーグASモナコでも活躍中のロイドは、一国の代表選手として国際大会に出場することを目指して今年2月にポーランド国籍を申請。大会直前に代表入りし、いきなり大仕事をやってのけた。
「ルカはやっぱりルカ。彼は飛び抜けたプレーヤーだ。けれど僕たちは全員が素晴らしい仕事をした。これはチーム全体で勝ち取った勝利だ」というロイドのコメントが、この試合の様相を象徴していた。
文字通り出鼻を挫かれる形となったスロベニアだが、フランス、イスラエル、ベルギー、アイスランドと同居するグループDでは、次ラウンドに勝ち進む上位4位以内に入ることはほぼ確実だ。ただ、決勝トーナメントで少しでも有利な対戦相手を引き当てるためには、できるだけ上位に入る必要がある。
「ケガさえしていなければ、自分は必ず自国のために戦う。これまでもずっとそうしてきたようにね」
代表での戦いに並々ならぬ意欲を傾けるドンチッチは、自国に白星をもたらすことができるだろうか。
文●小川由紀子
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