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殿堂入りのヒート球団オーナーがウェイドら功労者を称賛。“辛辣ジョーク”にレブロン、ボッシュが苦笑いする場面も<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.09.09

ヒート・オーナーのアリソンが殿堂入りを果たした。(C)Getty Images

 現地時間9月6日(日本時間7日)、マサチューセッツ州スプリングフィールドにあるシンフォニー・ホールで開催された、2025年のネイスミス・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム(以降、殿堂)の式典は、マイアミ・ヒートにとって特別な日となった。

 今年は2008年の北京オリンピックで金メダルを獲得したアメリカ代表の"リディームチーム"が殿堂入り。ヒートの主軸としてプレー経験のあるドゥエイン・ウェイド、レブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)、クリス・ボッシュが登壇した。

 ウェイドはカーメロ・アンソニー(元デンバー・ナゲッツほか)に加え、ボッシュとともに"リディームチーム"でもプレゼンターを担当。さらに、功労者部門で選出され、長年ヒートでオーナーを務めるミッキー・アリソンのプレゼンターをアロンゾ・モーニング、パット・ライリー球団社長と同席してこなした。

「殿堂入りはバスケットボールにおける最高の名誉ですが、私が求めていたことではありません」と式典のスピーチで切り出したアリソンは、ヒートの歴史で絶大な貢献をしてきたプレゼンターの3名を称えた。
 
「パットは唯一無二の人物です。彼と妻のクリスとは、最高の友人になりました。どんな時も一緒に乗り越え、彼の情熱は今も健在です。私たちは3度の優勝パレードを経験してきました。それからというもの、ずっと殿堂入りした組織の一員になっています。彼なしに、今夜私がこの舞台に立つことはありえません」

 1995年9月にニューヨーク・ニックスからヒートへやって来たライリーは、指揮官時代の2006年にヒートを球団初優勝へ導き、フロントへ専念した後の2012、13年に2連覇を達成。80歳を迎えた今も、チームを強くするべく辣腕を振るっている。

 1995年11月のトレードで、シャーロット・ホーネッツからヒートへ加入した"ZO"ことモーニングは、208cm・118kgのセンター。鍛え上げられた強靭な肉体とあふれんばかりの闘争心、ディフェンス力を兼備し、90年代中盤からヒートをプレーオフ常連チームへ押し上げた。

 重い腎臓病を患い、長期欠場やシーズン全休を余儀なくされるも、不屈の闘志でコートへ復帰して2006年の優勝に貢献。球団史上最多の通算1625ブロックに加え、9459得点で2位、4807リバウンドで3位など、複数部門で上位にランクしている。
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レブロンらが苦笑いするジョークも