ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは、通算3ポイント成功数でNBA史上初の4000本を突破するなど、歴代最高のシューターとも謳われる。3ポイント全盛のトレンドを作り出し、「バスケットボールそのものを変えた」とも言われるが、元同僚のマット・バーンズは、同時にバスケ界の“呪い”だとの持論を述べている。
2009年のドラフト1巡目7位指名でNBA入りしたカリーは、自慢の長距離砲でウォリアーズを計4度のリーグ優勝に導き、2024年のパリ五輪ではアメリカ代表の金メダル獲得にも貢献した。
デビュー時はまだ線も細く、決してスーパースターになるような前評判ではなかったが、4年目の2012-13シーズンから平均得点を20点台に乗せ、不動のエースの座を確立。ドリブルからのプルアップ3ポイントはもちろん、ハーフライン付近からのディープスリーや、自陣からのスーパーショットも幾度となく決め、シューターの概念を覆してきた。
2017年にウォリアーズでカリーと共闘し、リーグ優勝も経験したバーンズは、“ビッグボーイ”がホストを務めるポッドキャスト『BigBoyTV』に出演した際、カリーの異次元のシュート能力は天賦の才であると同時に、バスケットボール界にとって“呪い”でもあると持論を展開した。
「ステフはこのゲームにとって“贈り物”であり、“呪い”だ。なぜなら、誰もが『自分にもできる』と思わせてしまうからだ。彼はすべてを変えたんだ。NBAだけじゃなく、バスケットボールのプレースタイルそのものをね」
バーンズは続けて、カリーとクレイ・トンプソン(現ダラス・マーベリックス)による名コンビ、“スプラッシュ・ブラザーズ”が近年の流れに拍車をかけたと語る。
「ステフ・カリーとクレイ・トンプソンの影響だと言えるだろう。彼らはおそらく史上最高のシューターデュオだ。だが今や、誰もが3ポイントシュートを決められることが成功の必須条件だと感じている」
アキーム・オラジュワン、パトリック・ユーイング、デイビッド・ロビンソン、シャキール・オニールといった本格派センター全盛の時代を経て、近年のNBAはハイペース化が進み、ポジションレスな時代へと突入した。
バーンズは「ビッグマンは消えたのかって? 今はよりスキルが必要な時代だ」と分析する。
「インサイドのパワープレーのバスケットはもはや存在しない。もちろん、流行があるから、復活する可能性もあるけどね。(ジョエル)エンビードのような選手は、かつてのインサイド主体型だ。(ニコラ)ヨキッチもそうだ。俺がリーグに入った時代なら、彼らはインサイド主体型のセンターだった。
でも今や、彼ら(センター)がボールを運び、スクリーン&ロールを仕掛け、3ポントシュートを打つ姿が見られる。つまり、多様性とスキルセットが変化したんだ。彼らはより高度なスキルを持っているってことさ。伝統的なインサイド主体のバスケットが復活するかどうかはわからない。様子を見守るしかないだろう」
カリーが“バスケットボールそのものを変えた”偉業は、今後も語り継がれていくに違いない。
構成●ダンクシュート編集部
【画像】ダンクシュート編集部が厳選!NBA史に燦然と輝くレジェンドスターたちを特集!!
2009年のドラフト1巡目7位指名でNBA入りしたカリーは、自慢の長距離砲でウォリアーズを計4度のリーグ優勝に導き、2024年のパリ五輪ではアメリカ代表の金メダル獲得にも貢献した。
デビュー時はまだ線も細く、決してスーパースターになるような前評判ではなかったが、4年目の2012-13シーズンから平均得点を20点台に乗せ、不動のエースの座を確立。ドリブルからのプルアップ3ポイントはもちろん、ハーフライン付近からのディープスリーや、自陣からのスーパーショットも幾度となく決め、シューターの概念を覆してきた。
2017年にウォリアーズでカリーと共闘し、リーグ優勝も経験したバーンズは、“ビッグボーイ”がホストを務めるポッドキャスト『BigBoyTV』に出演した際、カリーの異次元のシュート能力は天賦の才であると同時に、バスケットボール界にとって“呪い”でもあると持論を展開した。
「ステフはこのゲームにとって“贈り物”であり、“呪い”だ。なぜなら、誰もが『自分にもできる』と思わせてしまうからだ。彼はすべてを変えたんだ。NBAだけじゃなく、バスケットボールのプレースタイルそのものをね」
バーンズは続けて、カリーとクレイ・トンプソン(現ダラス・マーベリックス)による名コンビ、“スプラッシュ・ブラザーズ”が近年の流れに拍車をかけたと語る。
「ステフ・カリーとクレイ・トンプソンの影響だと言えるだろう。彼らはおそらく史上最高のシューターデュオだ。だが今や、誰もが3ポイントシュートを決められることが成功の必須条件だと感じている」
アキーム・オラジュワン、パトリック・ユーイング、デイビッド・ロビンソン、シャキール・オニールといった本格派センター全盛の時代を経て、近年のNBAはハイペース化が進み、ポジションレスな時代へと突入した。
バーンズは「ビッグマンは消えたのかって? 今はよりスキルが必要な時代だ」と分析する。
「インサイドのパワープレーのバスケットはもはや存在しない。もちろん、流行があるから、復活する可能性もあるけどね。(ジョエル)エンビードのような選手は、かつてのインサイド主体型だ。(ニコラ)ヨキッチもそうだ。俺がリーグに入った時代なら、彼らはインサイド主体型のセンターだった。
でも今や、彼ら(センター)がボールを運び、スクリーン&ロールを仕掛け、3ポントシュートを打つ姿が見られる。つまり、多様性とスキルセットが変化したんだ。彼らはより高度なスキルを持っているってことさ。伝統的なインサイド主体のバスケットが復活するかどうかはわからない。様子を見守るしかないだろう」
カリーが“バスケットボールそのものを変えた”偉業は、今後も語り継がれていくに違いない。
構成●ダンクシュート編集部
【画像】ダンクシュート編集部が厳選!NBA史に燦然と輝くレジェンドスターたちを特集!!
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