現地時間10月２日、アトランタ・ホークスは球団の公式ソーシャルメディアで、新加入ルーク・ケナードが３ポイントを放つ動画を投稿した。

　スムースな動きから放たれ、吸い込まれるようにリングをくぐり抜けるケナードのショットの数々には「まるでフリースローみたいに打っているな」といったコメントや、かつてホークスに在籍したシューターのカイル・コーバーを引き合いに出して「レフティ・コーバーだ」といったコメントがつき、このチームを牽引するオールスターガードのトレイ・ヤングも「コイツは外さねえんだ」と引用リポストで称賛。

　196cm・93kgのケナードは、これまでデトロイト・ピストンズ、ロサンゼルス・クリッパーズ、メンフィス・グリズリーズで計８シーズンをプレーし、レギュラーシーズン460試合で平均23.4分、9.8点、2.8リバウンド、2.3アシストを記録。

　過去に所属してきた３チームでいずれも３ポイント成功率４割超えを誇り、２シーズンでリーグトップに立った。キャリア通算の成功率43.79％（平均2.0本成功）は現役トップ、NBA歴代でも３位と驚異的な数値を残している。

　ここ２シーズン半、グリズリーズでジャ・モラントとプレーしてきた29歳のガードは、メディアデーでヤングとの共演をこう口にしていた。

「トレイはパスをうまく捌き、オフェンスをしっかりコントロールしてくれる。だからどんな状況でも僕のことを見つけ出してくれるとわかっているよ。彼ならきっと、できるだけ毎回シュートする僕のことを求めてくれるさ」
  　ホークスで司令塔とトップスコアラーも務めるヤングは、現在３シーズン連続で平均20点、10アシストをクリアするリーグ有数のポイントガード。昨季は平均24.2点にリーグトップの11.6アシストをマークしていて、強烈なアリウープやディフェンスを翻弄する鋭いパス、ドライブからビハインド・ザ・バックやノールックで味方に的確なパスを繰り出す名手だ。

　ケナードはベンチスタート予想で、ヤングに代わってセカンドユニットのメインハンドラーに入る予定ではあるものの、リーグ最高級のパサーとNBAを代表する３ポイントシューターがコートで共演する時間帯もあるはず。

「彼がコントロールし、そのスピードとペースに合わせてプレーするだけ。そうすることでチームのみんなをレベルアップさせてくれる。彼はチームメイトたちを高めるような存在なんだ。僕だって楽しみさ」とケナードは言う。

　ヤングのアシストを受け、ケナードがアウトサイドから次々とリングを射抜くオフェンスパターンが確立されれば、ホークスの得点力は大幅に増すに違いない。

文●秋山裕之（フリーライター）

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