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「すごく助かったよ」デュラントが先発起用でロケッツを好転させた戦友を称賛「この環境はパーフェクトだと思う」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.10.31

開幕2連敗スタートとなったロケッツだが、先発変更が功を奏し2連勝と盛り返している。(C)Getty Images

 ヒューストン・ロケッツの2025-26シーズンは、オクラホマシティ・サンダーとの開幕戦を2度の延長の末に124-125で落とし、続くデトロイト・ピストンズ戦も111-115で敗れたことで、2連敗スタートとなった。

 初戦が昨季王者、2戦目が昨季のプレーオフ出場チームと難敵続きだったこともあったが、ロケッツのイーメイ・ユドカHC(ヘッドコーチ)は翌戦からスターターにメスを入れた。

 最初の2戦はアメン・トンプソン(201cm)、ケビン・デュラント(211cm)、ジャバリ・スミスJr. (211cm)、アルペレン・シェングン(211cm)にスティーブン・アダムズ(211cm)のビッグラインナップを採用していたが、アダムズを外し、193cmのジョシュ・オコーギーを先発に抜擢。

 するとチームは3戦目から、ブルックリン・ネッツに137-109、トロント・ラプターズに139-121と高得点ゲームで2連勝。相手がどちらもイースタン・カンファレンスの下位チームだったとはいえ、この2試合のオフェンシブ・レーティングはリーグトップの143.0と、驚異的な数値を叩き出している。

 これにはユドカHCも「完璧にうまくいった」とラプターズ戦後にコメント。ただ、現地メディアの『SportsTalk 790』では、今後も状況に応じてラインナップを変えていく方針を語っていた。

「コートへ送り込む5選手の組み合わせについては、とてもオープンに話してきた。ビッグラインナップは気に入っているし、プレシーズン期間に少し調整したが、リード(シェパード)にもチャンスはあるだろう。もし相手に優秀なスコアラーが2人いるなら、ジョシュとアメンを据えたディフェンシブなラインナップを引き続き使っていくかもしれない」
 
 フレッド・ヴァンブリートを右ヒザの前十字靭帯断裂で欠き、ドリアン・フィニー・スミスも出遅れているロケッツは、ここまで基本的に9人ローテーションを採用。現在ベンチにはタリ・イーソンにシェパード、クリント・カペラ、アダムズが控えている。

 今後はリーグ有数の"3&D"ウイングであるフィニー・スミス、あるいはシェパードを先発起用する可能性もあり、指揮官はバラエティ豊富な選手起用をしていくことが予想される。

 なお、デュラントにとってはフェニックス・サンズでともにプレーしたオコーギーの先発起用は大歓迎だったようだ。

「すごく助かったよ。ジョシュのことはよく知っている。フェニックスで2年間一緒にプレーしてきたから、彼の考え方も熟知している。彼は妥協をせず、フルコートで相手を捕まえるタイプの選手で、フィニッシャーとしてもリム周辺で正しいプレーができる。だからこの環境は、彼にとってパーフェクトだと思う」

 今後は、ボストン・セルティックス(現地時間11月1日)、ダラス・マーベリックス(同3日)との対戦が控えるロケッツ。5日からはメンフィス・グリズリーズ、サンアントニオ・スパーズ(同7日)、ミルウォーキー・バックス(同9日)と、今季好調チームと敵地で激突するだけに、この期間にケミストリーを醸成させたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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