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サンズデビュー戦で29得点を奪ったグリーンをブッカーと指揮官が絶賛「最高だった」「期待以上の活躍を見せてくれた」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.11.08

グリーンはサンズデビュー戦で29得点の活躍を披露した。(C)Getty Images

 今夏、フェニックス・サンズは得点源のケビン・デュラントを7チーム間トレードでヒューストン・ロケッツへ放出。さらに第3のスコアラーだったブラッドリー・ビールをバイアウト(その後ロサンゼルス・クリッパーズと契約)するなど、大きくチームを刷新した。

 迎えた今季は開幕5試合で1勝4敗と苦戦を強いられたが、その後の4戦で3勝。現地時間11月7日(日本時間8日)時点でウエスタン・カンファレンス9位の4勝5敗(勝率44.4%)と健闘している。

 チームの中心はデビン・ブッカー。2015年のプロ入りからサンズ一筋のスコアリングガードは、キャリアハイの平均30.2点に4.1リバウンド、7.0アシスト、フィールドゴール成功率50.8%、3ポイントは成功率43.1%、平均2.8本を決めている。

 その一方で、オフにデュラントとの交換で加入したディロン・ブルックス(平均19.3点、3.3リバウンド、2.3アシスト、2.67スティール)は、鼠径部の負傷により6試合連続で欠場。

 リーグ有数のペリメーターディフェンダーを欠くなかでも、ジョーダン・オット新HC(ヘッドコーチ)の下、チームは直近4試合でリーグ6位のディフェンシブ・レーティング108.8を残しており、序盤戦のサプライズチームと言っていいかもしれない。
 
 そんな上り調子のチームにおいて、新加入のジェイレン・グリーンが6日のクリッパーズ戦で新天地デビューを果たした。右ハムストリング負傷で開幕から欠場していた193cm・84kgのガードは、空中で相手をかわしてレイアップを決めると、右コーナーからステップバックスリー、左ウイングからも長距離砲をヒット。

 その後もディフレクションで相手の攻撃を阻止したほか、ベースラインジャンパーやキャッチ&シュートの3ポイント、コーナースリーと次々と加点。最終的に23分間の出場でゲームハイの29得点に3リバウンド、3アシスト、2スティールを叩き出し、サンズを115-102の勝利へと導いた。

 移籍後初戦の29得点は、1992年のチャールズ・バークレー(37得点)に次ぐフランチャイズ2位のハイスコアで、3ポイント6本成功は球団レコードとなった。

 オットHCはグリーンのデビュー戦をこう評した。

「彼は期待していた以上の活躍を見せてくれた。あれだけ長期間バスケットボールから離れていると、忘れてしまうものなんだ。彼にとってシーズン初戦でもあった。長い間プレーしていなかったから簡単なことじゃない。

 ケガからの復帰には浮き沈みがあるし、新しいチームで、新しい街でプレーしたいという思いもある。そんな状況であれだけリズムに乗っていたのは本当に特別だよ。期待通り、いや、それ以上の活躍を見せてくれたね」
 
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ブッカーも「最高だった」と新相棒を称賛