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激動のクリッパーズで唯一の“皆勤男”が力説「このリーグで生き残るためには3つの要素が必要」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2026.03.04

今季でキャリア10年目を迎えたダンがリーグで生き残るための“3つのススメ”を語った。(C)Getty Images

 今季のロサンゼルス・クリッパーズは大胆なチーム再編を断行。主力の放出が相次ぎ、ロスターは大きく様変わりした。

 昨夏に獲得したクリス・ポールは12月に戦力外となり、2月にトロント・ラプターズへ放出(その後解雇されて引退)。得点源の一角として期待されたブラッドリー・ビールは股関節のケガにより、開幕からわずか6試合でシーズン終了となった。

 さらにカワイ・レナードと並ぶチームの顔だったジェームズ・ハーデンは2月にクリーブランド・キャバリアーズへ、2019年から先発センターを務めてきたイビツァ・ズバッツもインディアナ・ペイサーズにトレードした。

 ハーデンとズバッツの取引で、ダリアス・ガーランド、ベネディクト・マサリン、アイザイア・ジャクソンを獲得。ここまで起用された選手は、2WAY契約を含めて25人にのぼる。
 
 そんな激動のチームで唯一、全60試合に出場しているのが在籍2年目のクリス・ダンだ。

 2016年のドラフト1巡目5位でミネソタ・ティンバーウルブズから指名された191cm・93kgのガードは、これまで6チームを渡り歩き、平均2桁得点を3度記録。ただ、シュート力は決して高くなく、攻撃面で1stオプションになることはなかった。

 ドラフト同期にはジェイレン・ブラウン(ボストン・セルティックス)やブランドン・イングラム(トロント・ラプターズ)、ドマンタス・サボニス(サクラメント・キングス)など、オールスター経験者が名を連ねる。ただ、今季でキャリア10年目を迎えたのは、自身を含めてわずか10人だけだ。
 
 平均キャリア年数が4.5年と言われるNBAは新陳代謝が激しく、毎年のように有望なルーキーや外国籍選手たちが入団してくる。そのため、一部のスーパースターを除けば、半数以上がトレードや放出の対象となり得る。

 NBA入り後、ディフェンスで地位を確立したダンはこう語る。

「正直、このリーグには才能溢れる選手がたくさんいる。カレッジから来た選手もいれば、海外からやって来る選手もいるんだ。その中には僕みたいに、時には少し違う道を辿る場合もある。選手は役割を果たさないといけないんだ。僕はディフェンシブプレーヤーとして、自分の居場所を見つけることができた。(でも)もっと重要なのは、チームを結びつける存在になることだね」

 NBAには高校や大学、海外のクラブチームでエースを務めた実力者たちが集うとはいえ、世界最高峰の舞台で同じ役割を与えられる選手はごく一部だ。

 若手時代にオールスターに選ばれた選手でも、世代交代によって役割変更を余儀なくされるケースは数知れず。なかには新たな役割を受け入れられず、リーグから去っていく選手も少なくない。

 現在クリッパーズに不可欠なロールプレーヤーの1人となったダンはこう続ける。

「僕はいつも、みんなにこう言っている。このリーグで生き残るためには3つの要素が必要だとね。まずは実力があること。そして最高のチームメイトであること。3つ目は、常に試合へ出場可能な状態であり続けることだ」

 今月18日に32歳を迎えるベテランは、チーム最多のプレータイム(1661分)を獲得している。得点源ではないものの、この数字がタロン・ルーHC(ヘッドコーチ)からの信頼の証と言えよう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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