ＮＢＡが新型コロナウイルスの感染防止のため、レギュラーシーズンを中断してから約１週間が経過。その間、YouTubeで自身のハイライトをチェックする選手もいれば、ファンとオンラインゲームを楽しむ選手、自宅でトレーニングや他のスポーツに講じる選手もいる。

　八村塁の所属するワシントン・ウィザーズは21日に行なわれる予定だったミルウォーキー・バックス戦を含む13試合を人気ゲームの『NBA 2K』によるシミュレーションで放送されることが決定。『Monumental Sports Net』と『NBC Sports Washington』で視聴することができるという。

　世界最高峰のエンターテインメント、ＮＢＡが中断しているため、ＳＮＳなどで数多くの名勝負やハイライトシーンが出回る中、新たな試みと言っていいだろう。

　そんな中、ここ日本では八村が新たなＣＭに出演している。「ファイト イッパーツ！」でお馴染みの栄養ドリンク剤『リポビタンＤ』だ。大正製薬株式会社は「日本代表のエースとして、国際大会での活躍が期待される」「夢に向かって努力する姿がブランドのコンセプトに合っている」と、起用したポイントを挙げている。
  　今年２月に22歳を迎えた日本の至宝は、間違いなく日本のバスケットボール界の牽引役であり、得点源として君臨する大エース。もし仮に、東京オリンピックが１、２年後に延期になったとしても、日本代表の中心を担う存在に変わりはないだろう。

　現在公開中のＣＭでは、Daichi YamamotoとKMが楽曲を提供しており、「自分のペースは崩さず　日々を積み重ねてよじ登る　つかみ獲れ　超える壁は数知れず　超えるたびにデカくなる　夢中になるって、最強だ」というメッセージ性の強いラップが流れている。

　特に“夢中になるって、最強だ”というキャッチコピーは、八村を象徴するフレーズと言っていいだろう。先日のインスタライブでも、ＮＢＡ選手になるためにどれほどの努力をしてきたか、という質問に対して、八村は「努力しようと思って努力してきたわけじゃなくて、好きだから常にバスケに時間や頭を割いてきた」と口にし、「バスケットが好きだからやる。アメリカへ行った時、英語がほとんど話せなかったけど、バスケが好きだから、ＮＢＡでプレーしたいから勉強した」と振り返っていたことが印象的だった。

　八村がバスケットボールを心底愛しているのは、練習や試合の中で時折見せる屈託のない笑顔や感情を高ぶらせて振る舞うジェスチャーなどを見れば分かるはず。ＮＢＡの中断により、新たな試合を観ることができないのは残念だが、これまでに出場した試合のハイライトなどをチェックする機会と捉えて、シーズン再開まで待ちたいところだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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