専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

「俺にとってのマイケル・ジョーダンだった」“コビーが認めた”守備職人が明かす絆と唯一の後悔

ダンクシュート編集部

2020.03.20

NBA最高峰のスコアラーとして君臨したコビー。その彼がベストディフェンダーと認めたのがアレンだった。(C)Getty Images

NBA最高峰のスコアラーとして君臨したコビー。その彼がベストディフェンダーと認めたのがアレンだった。(C)Getty Images

 2016年に引退したロサンゼルス・レイカーズのコビー・ブライアントは、今年の1月26日(日本時間27日)にヘリコプター墜落事故に巻き込まれ、41歳にして人生の幕を閉じた。歴代4位の通算3万3643得点を積み重ね、その過程で、数々のライバルたちと名勝負を繰り広げた。そんな生粋のスコアラーが“認めた男”の1人が、トニー・アレンだった。

 身長193cmのアレンはキャリア平均8.1点、3ポイント成功率28.2%とオフェンス力に長けた選手ではなかった。しかし持ち前のタフでアグレッシブなディフェンスを武器に、リーグ屈指のペリメーターディフェンダーとして台頭。ボストン・セルティックス、メンフィス・グリズリーズ、ニューオリンズ・ペリカンズの3チームで計14シーズンをプレーし、NBAオールディフェンシブ1stチームと同2ndチームにそれぞれ3回ずつ選出された。
 
 両者は2005年の初顔合わせからレギュラーシーズンでは計24回対戦。アレンはコビーを平均25.5点、フィールドゴール成功率42.0%に抑え、12勝12敗と勝率5割を誇った。また、プレーオフでも2008年と2010年のNBAファイナルで激突しており、対戦成績は5勝5敗。平均26.4点を許したが、フィールドゴール成功率38.7%と苦しめている。

 コビーの現役ラストイヤーとなった2015-16シーズン、メンフィスでの最後の対戦となった2月24日の試合ではアレンはベンチ入りするも出番がなかったが、コビーから「俺が今まで対戦したベストディフェンダーのトニーへ」と直筆メッセージを入れたシューズをプレゼントされた。同シーズンの序盤戦でも「最もタフだったディフェンダーはトニー・アレンだ。唯一、ヘルプを必要としない男だった」と称され、コビーから一目置かれていた。

「君は俺にとってかけがえのない存在だ」

 アレンはかつて、コビーにこう言葉をかけたという。ただ、その大切な存在は不慮の事故であまりにも突然に他界してしまった。「(ヘリコプター墜落事故は)悲劇だった。なんて言ったらいいのか……。すごくタフだよ。悲しみで心がくじけそうになる」と言葉を紡ぎ、コビーへの思いを馳せた。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号