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ピッペンが今季序盤にブルズのアドバイザーから解雇されていたことが発覚!公表が遅れた理由は?

秋山裕之

2020.04.16

2012年からブルズのアドバイザーを務めていたピッペンだが、今季序盤に解雇されていたことが4月に入って発覚した。(C)Getty Images

 4月13日(日本時間14日、日付は以下同)、シカゴ・ブルズはバスケットボール運営部門のエグゼクティブバイスプレジデントに、デンバー・ナゲッツでゼネラルマネージャー(GM)を務めていたアルトラス・カルニショバスが就任したことを発表した。

 これに伴い、組織を一新させることになったブルズは、ガー・フォアマン前GMを解雇。バスケットボール運営部門代表を務めていたジョン・パクソンを、運営部のシニアアドバイザーにスライドさせた。

 リトアニア出身のカルニショバスは、これまでNBAのバスケットボール運営部門で働いたほか、ヒューストン・ロケッツ、ナゲッツでフロントを歴任。ナゲッツを強豪の地位に押し上げた、陰の功労者と言っていい人物だ。

 メディアとの電話会議に出演したカルニショバスは「これは私の夢だった。最終的な目標はもちろん、すべてのNBAチームのゴールでもあるが、チャンピオンシップをシカゴの街にもたらすことだ」と言及。フランチャイズ史上7度目の優勝を果たすべく、ブルズが新たな方向へと進む瞬間になったと言っていいだろう。
 
 先日、インスタグラムでフィアンセとの婚約を発表したチームのエース、ザック・ラビーンは、翌14日にミネソタ・ティンバーウルブズ在籍時のコーチ、サム・ミッチェルとNBAのインスタライブに登場し、この件について自身の思いを口にした。

「俺は勝ちたいんだ。(勝利するためなら)どんなことでもやってみせる。俺は今シーズン、自分ことをオールスターだと思っていた。昨シーズンも同様にね。今の俺は、何が何でも勝ちたい。それがすべてだと思っている」

 その一方で、ブルズの組織内で新たな事実が発覚した。

 チームのホームページ内の「STAFF DIRECTORY(球団職員一覧)」には、バスケットボール運営部門代表とCOO(最高執行責任者)へのスペシャルアドバイザーとして、OBのスコッティ・ピッペン、トニー・クーコッチ、ホーレス・グラントの名前が載っている。1990年代に黄金期を築き上げたブルズにおいて、ピッペンはマイケル・ジョーダンとともにブルズを2度の3連覇に導き、クーコッチは後期(1996~98年)、グラントは前期(1991~93年)のスリーピートに主力として貢献。ブルズというフランチャイズにおいて、勝利を体現してきたレジェンドたちだ。
 
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新体制となったブルズがピッペンを呼び戻す可能性も