リーグ屈指の名門であるニューヨーク・ニックスは、今季も低迷を脱出できなかった。新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断する時点まで、21勝45敗でイースタン・カンファレンス12位。昨年12月7日には指揮官のデイビッド・フィッツデールを就任2年目にして早くも解任し、混迷の印象に拍車をかけることにもなっている。今夏までにシーズンが再開されるかどうかは不透明な状況だが、ニックスの視線はすでに来季以降に向いているに違いない。
フィッツデールが去った後はマイク・ミラーが暫定ヘッドコーチ(HC)として後を継いだが、今季終了後には新たな指揮官を雇用することが有力視されている。だとすれば、今オフの最初の注目ポイントとなるのが、3月に新球団社長として招聘されたレオン・ローズが誰をコーチに選ぶか、という点だろう。今回はチームのカギを握る新指揮官の候補をピックアップし、その行方を占ってみたい。
■ケニー・アトキンソン
ブルックリン・ネッツを予想以上のスピードで立て直した手腕が買われ、ニックス再建の切り札にアトキンソンを推す声は少なくない。『The Athletic』が4月中に実施した「次のHCは誰が良いか」というファン投票でも、実に57.9%の得票率を集め、2位に入ったジェフ・ヴァン・ガンディ(11%)を大きく引き離しトップに立った。
2016-17シーズンから今季途中までネッツを率いていたアトキンソンは、スター選手も豊富なドラフト指名権も持たなかったチームを短期間に変革。スターパースター不在のなかでハードワークのカルチャーを植えつけ、昨季はチームを2015年以来のプレーオフ進出に導く。その過程で、現在52歳のアトキンソンは"錬金術師"と呼ばれるほどの評価を勝ち得たのだった。
ケビン・デュラント、カイリー・アービングという2大スターを加えて迎えた今季、プレーオフ圏内にいたにもかかわらず、アトキンソンが3月に辞任を表明したことはリーグ全体を驚かせた。事実上の解任とも伝えられているが、その指導方針が一部のスター選手とは相性が悪かったのかもしれない。
ただ、完全な再建体制のニックスには、育成の能力に長けたアトキンソンは適したコーチという見方が多い。2008~12年にはニックスのアシスタントコーチを務めた実績があるのもプラス材料で、様々な要素を考慮すれば、やはりアトキンソンこそが"本命"と目されてしかるべきに違いない。
フィッツデールが去った後はマイク・ミラーが暫定ヘッドコーチ(HC)として後を継いだが、今季終了後には新たな指揮官を雇用することが有力視されている。だとすれば、今オフの最初の注目ポイントとなるのが、3月に新球団社長として招聘されたレオン・ローズが誰をコーチに選ぶか、という点だろう。今回はチームのカギを握る新指揮官の候補をピックアップし、その行方を占ってみたい。
■ケニー・アトキンソン
ブルックリン・ネッツを予想以上のスピードで立て直した手腕が買われ、ニックス再建の切り札にアトキンソンを推す声は少なくない。『The Athletic』が4月中に実施した「次のHCは誰が良いか」というファン投票でも、実に57.9%の得票率を集め、2位に入ったジェフ・ヴァン・ガンディ(11%)を大きく引き離しトップに立った。
2016-17シーズンから今季途中までネッツを率いていたアトキンソンは、スター選手も豊富なドラフト指名権も持たなかったチームを短期間に変革。スターパースター不在のなかでハードワークのカルチャーを植えつけ、昨季はチームを2015年以来のプレーオフ進出に導く。その過程で、現在52歳のアトキンソンは"錬金術師"と呼ばれるほどの評価を勝ち得たのだった。
ケビン・デュラント、カイリー・アービングという2大スターを加えて迎えた今季、プレーオフ圏内にいたにもかかわらず、アトキンソンが3月に辞任を表明したことはリーグ全体を驚かせた。事実上の解任とも伝えられているが、その指導方針が一部のスター選手とは相性が悪かったのかもしれない。
ただ、完全な再建体制のニックスには、育成の能力に長けたアトキンソンは適したコーチという見方が多い。2008~12年にはニックスのアシスタントコーチを務めた実績があるのもプラス材料で、様々な要素を考慮すれば、やはりアトキンソンこそが"本命"と目されてしかるべきに違いない。