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NBA

引退から12年。クリス・ウェバーは殿堂入りに値するか?キングス時代の戦友は「疑いようがない」と全面支持

秋山裕之

2020.05.28

5度のオールスター選出などリーグ屈指のPFとして活躍したウェバー。今後、殿堂入りを果たせるか。(C)Getty Images

5度のオールスター選出などリーグ屈指のPFとして活躍したウェバー。今後、殿堂入りを果たせるか。(C)Getty Images

 5月20日(日本時間21日、日付は以下同)。NBA通算得点で歴代2位の3万6928点を誇る殿堂入り選手、カール・マローン(元ユタ・ジャズほか)がポッドキャストの『Pardon My Take』へ出演し、こんな発言をしていた。

「カール・マローンという選手よりも才能に恵まれていた男たちを教えよう。クリス・ウェバー(元サクラメント・キングスほか)、デリック・コールマン(元ニュージャージー・ネッツほか)、そしてチャールズ・バークレー(元フェニックス・サンズほか)だ。彼らは俺を上回る才能を持っていた。俺よりもいい仕事をすることはなかったがね」

 2006年に殿堂入りしたバークレーはキャリア16シーズンのうち、11シーズン連続で平均20点、10リバウンド以上を稼ぎ出し、マローンとともにパワーフォワードの概念を変えた選手。実力、実績ともに申し分なく、現役時代のライバルの1人だったこともあり、マローンはこのリストの中に入れたのだろう。
 
 だがそのほかの2人、特にウェバーは、天賦の才に恵まれながらも真のスーパースターになりきれなかった印象が強い。もちろん、マローンやバークレーらと比べればという話で、残した功績は数知れない。

 206cm・111kgの万能型パワーフォワードとして鳴らしたウェバーは、1993年から2008年まで、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、ワシントン・ブレッツ(現ウィザーズ)、キングス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、デトロイト・ピストンズの計5球団でプレー。15年のNBAキャリアで新人王を皮切りに、オールスターとオールNBAチームにそれぞれ5度選ばれたほか、1999年には平均13.0本でリバウンド王にも輝いた。

 ヒザのケガなどで通算831試合(うち先発は827試合)の出場に終わったものの、キャリア平均スタッツは20.7点、9.8リバウンド、4.2アシスト、1.44スティール、1.44ブロックという素晴らしいもの。NBAの歴史の中でキャリア平均20点、9リバウンド、4アシスト以上を記録した選手はウェバーを入れて5人しかおらず、残りの4選手はエルジン・ベイラー(元ロサンゼルス・レイカーズ)、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)、ビリー・カニンガム(元シクサーズほか)ラリー・バード(元ボストン・セルティックス)と、いずれも殿堂入りしたレジェンドたちばかりだ。
 
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