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NBA

NBAに波紋、コロナ禍と人種差別問題で「スター選手の3分の2が再開に反対」と米記者が報道

ダンクシュート編集部

2020.06.15

レブロン(右)はシーズン再開に前向きな一方で、ハワード(左)は反対の意向を示している。現在のレイカーズに内部分裂はないようだが、早めに解決したいところだ。(C)GettyImages

レブロン(右)はシーズン再開に前向きな一方で、ハワード(左)は反対の意向を示している。現在のレイカーズに内部分裂はないようだが、早めに解決したいところだ。(C)GettyImages

 7月31日(日本時間8月1日、日付は以下同)のレギュラーシーズン再開に向けて動き出したNBA。そんななか、12日に選手たちの間で行なわれた電話会議で、カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)がシーズン再開に反対する意向を示し、ほかの選手たちにもプレーしないように呼び掛けたことでリーグに波紋が広がっている。

 現在、アメリカは人種差別問題で国全体が揺れており、加えて新型コロナウイルスも収束の気配すら見えない。バスケットボールどころではない状況にあるのは否定できず、これらの理由からアービングは「オーランド(再開された場合の開催地)に行くべきではない」と考えたようだ。

 実際にアービングの意見に賛同する選手もかなりいるようで、『Bleacher Report』のハワード・ベック氏は「リーグのトップ40プレーヤーのうち、その3分の2が再開に反対している」と報道。その後、アービング自身は「リスクを冒す価値が(シーズン再開に)あるならやるべきだ」と、やや態度を軟化させたが、いずれにせよ選手たちが再開に向けて一致団結しているとは言い難く、19日にもう一度選手による会議が行なわれるようだ。
 
 はたしてその会議で、選手たちの意見は統一されるのだろうか。せっかくシーズンが再開しても、チームのなかでプレーに意欲的な者とそうでない者がいては全体の士気に関わり、ベストなパフォーマンスを見せることなど不可能に近い。

 今季の優勝候補の一角であるロサンゼルス・レイカーズも、選手の間で意見が分かれている。レブロン・ジェームズはリーグ再開に前向きな姿勢を見せている一方、ドワイト・ハワードはアービングの考えを支持。10年ぶりのリーグ制覇に向けて暗雲が立ち込めたように見えるが、レイカーズのある選手は『ESPN』に対し「(チームに)亀裂はないよ。リーグとしてもチームとしても、解決するための時間はあるからね」と明かしており、内部分裂の心配はなさそうだ。

 とはいえ、非常にセンシティブな問題なだけに、意見の食い違いによりチームが完全に空中分解してしまう可能性も多分にある。一刻も早く選手同士で一枚岩となり、心身ともに万全の状態で再開を迎えてほしいところだ。

構成●ダンクシュート編集部
 
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