1992年のバルセロナ五輪で、アメリカ代表は初めてプロ選手の出場を解禁。“神様”マイケル・ジョーダン、ラリー・バード、マジック・ジョンソン、チャールズ・バークレーらNBAのスーパースターたちを送り込み、圧倒的な強さで金メダルを獲得した。
錚々たる顔触れで“ドリームチーム”と称されたが、そのなかでクリスチャン・レイトナーが唯一大学生で選出されたことは28年が経過した今でも話題に挙がる。対抗馬の1人と目されていたシャキール・オニールだが、本人はレイトナーのメンバー入りは妥当だったと考えているようだ。
ドリームチームを指揮したチャック・デイリー・ヘッドコーチは、当時NBAを代表するセンターだったデイビッド・ロビンソンとパトリック・ユーイングを併用。ともに4試合ずつ先発したなか、レイトナーは全8試合に出場するも、チームで2番目に少ない平均7.6分の出場で4.8点、2.5リバウンド、0.4アシストにとどまった。
レイトナーは1992年のドラフト1巡目3位指名(ミネソタ・ティンバーウルブズ)で、シャックは全体1位(オーランド・マジック入り)。センターがロビンソンとユーイングしかいなかったことも考えれば、よりセンター色の強いシャックが選出されていても不思議はなかっただろう。
しかし、大学時代の実績に関して言えば、レイトナーが名門デューク大で4年連続ファイナル4に進出、91、92年とNCAA連覇を達成したのに対し、ルイジアナ州大で3年間プレーしたシャックはスウィート16を突破したことさえなかった。この点が選考で差を分けた可能性は少なからずあるが、シャックは『Da Windy City』で純粋にレイトナーが選手として上だったと見解を述べた。
「クリスチャン・レイトナーは大学時代、俺よりも優れていた。彼が素晴らしかったことに疑いの余地はない。ルイジアナ州大でプレーしていた俺よりも、彼がデューク大で残したインパクトの方がデカかったからね。彼は正々堂々とメンバー入りを勝ち獲った。デューク大がチャンピオンに輝いたのが理由だとは言わないけど、俺は1、2回戦で負けていたから、彼の方がより良い選手だ」
歴代最強センターとも言われ、16年にバスケットボール殿堂入りも果たしているシャック。ロサンゼルス・レイカーズでコビー・ブライアントとともに3連覇を果たすなど計4回の優勝を果たし、シーズンMVP1回、得点王2回、通算2万8596得点(歴代10位)、1万3099リバウンド(歴代16位)、2732ブロック(歴代9位)など、のちのNBAキャリアではレイトナーとは比べ物にならない実績を残している。
昨年、『Sports Radio』で「ドリームチームの一員になりたかったか?」と質問を受けた際には、レイトナーを立てつつも、プライドをにじませるコメントを残している。
「すごくイラついたし、嫉妬したよ。俺はより爆発力があって、パワフルな選手だった。でもクリスチャン・レイトナーの方が基本的に健全な状態にあった。彼は大学に4年間在籍して卒業したからね。あの時の悔しさが選手として成長するのに役立ったと思う」
スポーツの世界に“タラレバ”は禁物だが、レイトナーのドリームチーム選出を正当化する要素は決して多いとは言えなそうだ。
構成●ダンクシュート編集部
【PHOTO】シャック、コビー、マジック……NBAの歴史を彩った偉大なレジェンド特集!
錚々たる顔触れで“ドリームチーム”と称されたが、そのなかでクリスチャン・レイトナーが唯一大学生で選出されたことは28年が経過した今でも話題に挙がる。対抗馬の1人と目されていたシャキール・オニールだが、本人はレイトナーのメンバー入りは妥当だったと考えているようだ。
ドリームチームを指揮したチャック・デイリー・ヘッドコーチは、当時NBAを代表するセンターだったデイビッド・ロビンソンとパトリック・ユーイングを併用。ともに4試合ずつ先発したなか、レイトナーは全8試合に出場するも、チームで2番目に少ない平均7.6分の出場で4.8点、2.5リバウンド、0.4アシストにとどまった。
レイトナーは1992年のドラフト1巡目3位指名(ミネソタ・ティンバーウルブズ)で、シャックは全体1位(オーランド・マジック入り)。センターがロビンソンとユーイングしかいなかったことも考えれば、よりセンター色の強いシャックが選出されていても不思議はなかっただろう。
しかし、大学時代の実績に関して言えば、レイトナーが名門デューク大で4年連続ファイナル4に進出、91、92年とNCAA連覇を達成したのに対し、ルイジアナ州大で3年間プレーしたシャックはスウィート16を突破したことさえなかった。この点が選考で差を分けた可能性は少なからずあるが、シャックは『Da Windy City』で純粋にレイトナーが選手として上だったと見解を述べた。
「クリスチャン・レイトナーは大学時代、俺よりも優れていた。彼が素晴らしかったことに疑いの余地はない。ルイジアナ州大でプレーしていた俺よりも、彼がデューク大で残したインパクトの方がデカかったからね。彼は正々堂々とメンバー入りを勝ち獲った。デューク大がチャンピオンに輝いたのが理由だとは言わないけど、俺は1、2回戦で負けていたから、彼の方がより良い選手だ」
歴代最強センターとも言われ、16年にバスケットボール殿堂入りも果たしているシャック。ロサンゼルス・レイカーズでコビー・ブライアントとともに3連覇を果たすなど計4回の優勝を果たし、シーズンMVP1回、得点王2回、通算2万8596得点(歴代10位)、1万3099リバウンド(歴代16位)、2732ブロック(歴代9位)など、のちのNBAキャリアではレイトナーとは比べ物にならない実績を残している。
昨年、『Sports Radio』で「ドリームチームの一員になりたかったか?」と質問を受けた際には、レイトナーを立てつつも、プライドをにじませるコメントを残している。
「すごくイラついたし、嫉妬したよ。俺はより爆発力があって、パワフルな選手だった。でもクリスチャン・レイトナーの方が基本的に健全な状態にあった。彼は大学に4年間在籍して卒業したからね。あの時の悔しさが選手として成長するのに役立ったと思う」
スポーツの世界に“タラレバ”は禁物だが、レイトナーのドリームチーム選出を正当化する要素は決して多いとは言えなそうだ。
構成●ダンクシュート編集部
【PHOTO】シャック、コビー、マジック……NBAの歴史を彩った偉大なレジェンド特集!