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“ハーデンストッパー”として活躍したサンダーのルージェンツ・ドート。コーチもドラフト外ルーキーを絶賛!

秋山裕之

2020.08.25

“ハーデンストッパー”として台頭したドート。21歳のドラフト外ルーキーの活躍でサンダーは2連勝を飾り、シリーズ成績をタイに持ち込んだ。(C)Getty Images

 8月24日(日本時間25日、日付は以下同)に行なわれたウエスタン・カンファレンス4位のヒューストン・ロケッツと同5位のオクラホマシティ・サンダーによるプレーオフ ファーストラウンド第4戦。

 サンダーは第3クォーター途中で15点ビハインドを背負いながらも徐々に点差を縮め、最後はクリス・ポールとデニス・シュルーダーのショットで抜け出し、117-114で逆転勝利を収めた。

 2連勝でシリーズ戦績を2勝2敗としたサンダーは、シュルーダーが30得点、ポールが26得点、シャイ・ギルジャス・アレキサンダーが18得点、12リバウンド、6アシスト、スティーブン・アダムズが12得点、8リバウンドを記録した。

 サンダーはロケッツ相手に2連敗でスタートしたものの、第3戦を延長の末に119-107で制し、この試合も勝利したことで、シリーズの行方はわからなくなった。

 今季のチームの武器はポール、ギルジャス・アレキサンダー、シュルーダーの3ガードだが、センターのアダムズの献身的な働き、高確率なアウトサイドショットでフロアのスペースを広げるダニーロ・ガリナーリの活躍も光る。

 そんななかディフェンス面でチームを陰で支えているのがルーキーのルージェンツ・ドートだ。
 
 カナダ出身のドートは昨夏に2WAY契約を結び、今年6月下旬に本契約を勝ち取った190㎝・97㎏と屈強な肉体を誇るシューティングガード。右ヒザの打撲でシリーズ初戦こそ欠場したものの、第2戦から出場し、3シーズン連続で得点王に輝いたジェームズ・ハーデンのマークを担当する重要な任務をこなしている。

 第2戦でドートは8得点、2リバウンド、1ブロックを残し、ディフェンスではハーデンをフィールドゴール14.3%(1/7)の計9得点(試合全体では21得点)と好守を見せた。ファウルトラブルによって出場時間は25分と制限されてしまったものの、翌第3戦ではハーデンに対して3ファウルに抑えることに成功。

 同試合では36分間コートに立ち、9得点、8リバウンド、3ブロックをあげ、初勝利に大きく貢献。第4戦でも約35分プレーして9得点、5リバウンド、2アシストの働きを披露した。

「僕らのディフェンスというのは、できる限り手を広げて視界を遮ること。それを試合全体でやっていくことなんだ。(第3戦で)僕らはいい仕事ができたと感じるね。手を広げていったことで、あまりファウルせずにできたよ」とドートは振り返る。

 第3戦ではファウルトラブルに陥ったが、「大事なのは諦めないこと。常にハードに、最後までプレーし続けることだ」とコメントしている。