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NBA

コビーに名指しで「一緒にプレーしたかった」と評された男、ディミトリス・ディアマンティディスのバスケキャリア

小川由紀子

2020.08.24

人として、そして選手として、ディアマンティディスは誰からも賞賛を受けた。(C)Getty Images

人として、そして選手として、ディアマンティディスは誰からも賞賛を受けた。(C)Getty Images

「NBA選手が犯しがちな間違いは“代表チームで活躍するレベルのプレーヤーであれば当然NBAに在籍しているはずであり、よって彼らのことはよく知っている”と思い込んでいることだ。しかし、それは事実ではなない。NBAで十分プレーできる素質を持ちながら、あえてアメリカでのアドベンチャーに挑戦しない選手は山ほどいる」

 これは、コビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)が残した発言だ。昨年、中国で行なわれたワールドカップの抽選会に招かれた席でコビーは、「このために相当なリサーチをしたが、私が知らない優秀な選手がなんとたくさんいることか。アメリカは優位になんて立っていない」と後輩たちに釘を刺している。

 コビーが言うように、欧州では知らない者がいない超スーパースターでも、NBAに挑戦しなかった選手は多数存在する。

 そのうちの1人が、過去20年間の欧州ベストプレーヤー投票でNo.1に選ばれ、現時点で6人しかいない『ユーロリーグ・レジェンド』の一角を担っている、元ギリシャ代表のディミトリス・ディアマンティディスだ。コビーは彼について、名指しで「一度一緒にプレーしたい選手だった」と語っている。
 
「対戦したことのある選手で、チームメイトとして一緒にプレーしてみたかったのは、ギリシャのディミトリス・ディアマンティディスだ。あのウイングスパンにサイズ、そしてディフェンス能力。相手の小粒なガードを苦しめてくれる彼のような選手をウイングに置いてプレーしてみたかったね」

 ギリシャ代表の後輩であり、“グリーク・フリーク”ことヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)も、ディアマンティディスを憧れの選手に挙げている。

 ポイントガードからスモールフォワードまでこなす“ポイントフォワード”のディアマンティディスは、196cmの身長に対し、216cmの恵まれたウイングスパンを誇った。“スパイダーマン”の異名通り、その長い両腕を蜘蛛の足のように伸ばして相手のボールを瞬く間に奪い取る。彼のスティールからのオフェンス展開は、常にチームの重要な攻撃オプションであり、キャリア平均1.56スティールは、今でもユーロリーグのオールタイムレコードだ。
 
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