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コビーを“NBA歴代トップ10”から外したスミスにアイバーソンが反論「彼は自動的にトップ5」

ダンクシュート編集部

2020.08.30

コビー(左)と同期のアイバーソンはスミスの歴代トップ10について、「理解できない。彼(コビー)は自動的にトップ5だ」と語った。(C)Getty Images

 アレン・アイバーソンとコビー・ブライアントは言わずと知れた1996年ドラフト組で、長年にわたってしのぎを削ったライバルだった。アイバーソンはその実力を知っているからこそ、盟友が"軽視"されるのは許せなかったようだ。

 事の発端は、1994、95年にヒューストン・ロケッツでリーグ2連覇を果たし、現在は解説者を務めるケニー・スミスが『Complex Sports』で発表した自身が考える「NBA歴代トップ10」だった。"キング"と呼ばれ、史上最高のプレーヤーの1人としてもたびたび議論に挙がるレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)を「私のトップ10にいる。ただ10位だ」と10位に格付け。さらに、コビーがトップ10以内にいるか尋ねられたスミスは、「ノー。コビーは11位だ」とし、"トップ10外"を宣告したのだった。

 スミスは代わりにマジック・ジョンソン、ラリー・バード、オスカー・ロバートソン、ネイト・アーチボルドらをトップ10入りさせた。長年NBAを牽引したコビーやレブロンの順位が低い理由については、「今はスコアリングが容易になったからね。選手の実力を判断するのが難しくなっているんだ。私は現役時代、最高で平均17点を取ったけど、今なら平均26点だろうね」と明かしていた。

 この"選考"は話題を呼んだが、アイバーソンは『Complex Sports』のインタビューで「ケニー・スミスの中ではレブロンが10位で、コビーが11位。一方でアーチボルドやロバートソンがトップ10に入っているのをどう思う?」と訊かれ、ストレートに自身の見解を述べた。

「俺はケニー・スミスのことは好きだけど、それについては理解できないな。ブラックマンバ(コビー)だぜ、彼は自動的にトップ5だ」
 
 アイバーソンは、"神様"マイケル・ジョーダンが歴代ベストだとリスペクトしつつ、その後継者としてリーグを牽引してきた盟友コビーについて言葉を続けた。

「ブラック・ジーザス(ジョーダン)の他に、コビーのような選手を見たことがない。なぜマイクのプレーをコピーするのかって? 俺が(ジョーダンと同じ)身長198cmだったら、マイクをコピーしただろう。でも、俺は身長が183cmしかなかった。俺も手本にできるようにベストを尽くしたよ、マイクは自分の人生で見てきた中で最高の存在だったからね。だから俺は(ドキュメンタリーの)『ザ・ラストダンス』が大好きなんだ。コビーについて言うなら、知っての通り、俺たちは同じ時代にプレーした。それが俺と彼のすべてだ。ただただクールだよ」

 コビーは今年1月26日(日本時間27日)にヘリコプター墜落事故に遭い、41歳にしてその人生に幕を閉じたが、多くの人たちと同様に、アイバーソンにとっても特別な存在だったようだ。そして、「1996年ドラフト組のような年代が再び訪れるか?」との問いには、独自の切り口で回答している。

「俺はクソ野郎でも、傲慢でもない。自信に満ち溢れた男だ。何をするにも自分を信じることさ。俺は最高の自分になりたいだけで、他の誰かになろうとはしない」

 183cm・75㎏という小柄な体格ながら果敢なドライブから得点を量産し、「大事なのは身体のサイズじゃない。"ハートのサイズ"だ」の名言を残した男は、最後まで"アイバーソン節"を炸裂させていた。

構成●ダンクシュート編集部

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