NBA

レイカーズの頂点へのカギは?“プレーオフ・ロンド”ら強力ベンチ陣と指揮官の信頼関係

秋山裕之

2020.09.10

カンファレンス準決勝第3戦で勝利をあげたレイカーズ。大黒柱のレブロン(右)に加え、ベンチ陣も貴重な働きを見せた。(C)Getty Images

 9月8日(日本時間9日、日付は以下同)、ウエスタン・カンファレンス第1シードのロサンゼルス・レイカーズはヒューストン・ロケッツとのカンファレンス・セミファイナル第3戦を112-102で制して2連勝。シリーズ戦績を2勝1敗とリードした。

 チームの大黒柱レブロン・ジェームズはプレーオフ通算勝利数を162とし、デレック・フィッシャー(元レイカーズほか/161勝)を抜いて歴代最多勝記録を更新。試合でも前半の29得点を含むゲームハイの36得点、7リバウンド、5アシスト、4ブロックの大活躍で勝利の立役者となった。

 またレブロンに加えて、相棒のアンソニー・デイビスも26得点、15リバウンド、6アシストをマーク。さらにラジョン・ロンドが21得点、9アシスト、カイル・クーズマが14得点とベンチ陣の活躍も勝利の大きな要因となった。

 特にロンドは第4クォーターだけで両チーム最多の12得点、5アシストを記録。「俺は自分の仕事をこなしただけ。皆がオープンの俺を見つけてくれて、自信を持ってショットを放ったんだ。それにイージーなレイアップもあったからね」と謙遜したが、34歳のベテランが勝利を手繰り寄せたのは明らかだった。
 
 デイビスも「"プレーオフ・ロンド"は本物だ。彼のインテンシティは最高峰。それにベストなペリメーター選手(ジェームズ・ハーデン)のマッチアップを自ら要求していた。シュートも素晴らしかったし、正しいパスもしてくれた。彼が持つIQは(チームを)新たなレベルへと引き上げたんだ」とベテランの存在感に脱帽した。

 この日ベンチから出場したレイカーズの選手たちは、出場時間帯における得失点差でいずれもマイナスの数値を記録していない。+10のマーキーフ・モリスを筆頭に、ロンドとクーズマ、アレックス・カルーソがそれぞれ+7、約3分の出場となったJR・スミスも±0という数字を残している。

 第3クォーター残り約3分には、クーズマがハーフコート付近から敵陣のエンドライン際まで流れ込んだルーズボールを必死に追いかけ、コート外に倒れ込みながらもスティールをもぎ取るなど、ハッスルプレーも光った。
 
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それぞれの役割をこなすベンチ陣に賛辞を贈るヴォーゲルHC