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NBA

クリッパーズがタロン・ルーの新HC就任を発表。残る4チームの次期HC候補は?

秋山裕之

2020.10.16

今季はクリッパーズでACを務めていたルー(右)は、ドック・リバース(左)の退団によってHCに昇格した。(C)Getty Images

今季はクリッパーズでACを務めていたルー(右)は、ドック・リバース(左)の退団によってHCに昇格した。(C)Getty Images

 NBAは2019-20シーズンが終幕し、11月18日(日本時間19日、日付は以下同)に開催予定のドラフト、12月上旬に解禁予定のフリーエージェント(FA)戦線に向けて、各チームが動き出している。

 特に気になるのがヘッドコーチ(HC)人事だ。まずは7月30日にニューヨーク・ニックスがトム・シボドーと契約。同日からフロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートに設けられた“バブル”で幕を開けたシーディングゲーム(順位決定戦)を終えると、ニューオリンズ・ペリカンズがアルビン・ジェントリーを解任。

 その後プレーオフのファーストラウンドをスウィープ(4戦全敗)で終えたインディアナ・ペイサーズがネイト・マクミラン、フィラデルフィア・セブンティシクサーズがブレット・ブラウンをそれぞれ解雇。ビリー・ドノバンもプレーオフ終了後にオクラホマシティ・サンダーを退任したが、9月22日にシカゴ・ブルズのHCに就任している。

 さらにはカンファレンス・セミファイナルで敗れたヒューストン・ロケッツのマイク・ダントーニ、ロサンゼルス・クリッパーズのドック・リバースがチームを退団。リバースは解任からわずか3日後にシクサーズの指揮官就任が決まった。

 また、9月3日にはブルックリン・ネッツが新HCにスティーブ・ナッシュを招聘。今季途中から暫定HCを務めていたジャック・ヴォーンはアシスタントコーチ(AC)として残ることとなった。
 
 10月15日には、今季クリッパーズでACを務めていたタロン・ルーがHCとして5年契約に合意したと『ESPN』が報道。リードACにはチームOBのチャンシー・ビラップスが加わることになると『The Athletic』が報じている。

 現時点でHCが決まっていないチームはペイサーズ、ロケッツ、サンダー、ペリカンズの4チーム。ペイサーズの新HC候補にはクリス・フィンチ(ペリカンズAC)とダントーニ、マイアミ・ヒートでACを務めるダン・クレイグ、クリス・クインの名が浮上しているのだが、サンダーは事実上不明、ペリカンズではオーランド・マジックなどで指揮を執った経験を持つスタン・ヴァン・ガンディ、ジェイソン・キッド(レイカーズAC)が候補に挙がっている。

 だがロケッツは15日にダリル・モーリーGMが辞任となり、プレーオフ敗退後に指揮官とGMが退団。『ESPN』によると、モーリーの後任はバスケットボール運営部門でエグゼクティブバイスプレジデントを務めるラファエル・ストーンが昇格すると予想されており、モーリーはダントーニの後任が決まるまでの間、アドバイザーとして残ることになるという。

 後任候補としては、ニューヨーク・ニックスとロケッツでHC経験のあるジェフ・ヴァン・ガンディ、シクサーズなどでHCを務めた実績を持ち、ロケッツで選手育成コーチを務めたこともあるジョン・ルーカスが有力。

 新陳代謝の激しいNBAでは、契約期間が残っていようと関係なく、チームの不振や伸び悩み、選手たちとの関係悪化などを理由にHCが解任されることは頻繁に起こる。これから先も、指揮官が空白な4チームは積極的に候補者と面談をし、契約を結ぶべく動き続けることだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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