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クリッパーズの新指揮官ルーとリバース前HCの絆「彼がいなければ、今の私はなかった」

秋山裕之

2020.10.23

恩師のリバースHCの後を継ぎ、クリッパーズの新HCに就任したルー。来季への意気込みを語った。(C)Getty Images

 10月21日(日本時間22日、日付は以下同)、ロサンゼルス・クリッパーズはタロン・ルーのヘッドコーチ(HC)就任会見を行なった。

 クリッパーズは今季、カワイ・レナードとポール・ジョージというリーグ指折りのスターを加え、優勝候補の一角と目されていたが、プレーオフではウエスタン・カンファレンスのセミファイナルでデンバー・ナゲッツに3勝1敗から3連敗を喫して敗退。

 するとチームは7シーズン指揮を執ったドック・リバースHCを解任。リバースの下でアシスタントコーチ(AC)を務めてきたルーを後任に抜擢した。

 現役時代に7球団で11シーズンをプレーしたルーは、キャリアを通じて平均8.5点、1.7リバウンド、3.1アシストを記録。選手としてはロールプレーヤーの域を出なかったが、ロサンゼルス・レイカーズ時代の2001年にはチャンピオンリングを獲得している。
 
 オーランド・マジック在籍時の2003-04シーズンには、当時指揮官を務めていたリバースHCからACとして起用することを進言されたという。もっとも、キャリアのピークにあった当時のルーは、このシーズンから4シーズン連続で平均2桁得点を記録していた。

 09年に現役を引退すると、翌シーズンからリバースHCの下、ボストン・セルティックスの選手育成ディレクターに就任。11-12シーズンからはセルティックスのACとなり、リバースがクリッパーズへ移籍した13年にはルーもクリッパーズのACに就いた。

「ドックは私がリーグでプレーしてからというもの、ずっとメンター(助言者)でした。そしてコーチとしても、私に最初のチャンスを与えてくれた人です。彼がいなければ、今の私はなかったでしょう」

 会見でリバースについてそう語ったルーは、14-15シーズンにクリーブランド・キャバリアーズでトップACを務め、デイビッド・ブラットHC解任を機に15-16シーズン途中からHCへと昇格。するとレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)、カイリー・アービング(現ブルックリン・ネッツ)らを率いて、1年目から優勝という結果を出して見せた。
 
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「私はドックから多くのことを学んできました」