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NBA

2021年に大物の獲得を狙うヒート。トレードせず“チームに残すべき3人”とは?

秋山裕之

2020.11.06

6年ぶりのファイナル進出を果たしたヒート。さらなる上昇を目指し、オフにはトレードの噂も多く上がっている。(C)Getty Images

6年ぶりのファイナル進出を果たしたヒート。さらなる上昇を目指し、オフにはトレードの噂も多く上がっている。(C)Getty Images

 マイアミ・ヒートは昨季、パット・ライリー球団社長の下で魅力的なロースターを形成し、6年ぶりにイースタン・カンファレンスを制してNBAファイナルに進出した。

 10月23日(日本時間24日、日付は以下同)に行なわれたシーズン終了会見で、ライリー球団社長はオフシーズンに向けて「私はこのチームの戦力を保持する必要があると思っている」と話しており、今後はフリーエージェント(FA)になるゴラン・ドラギッチやジェイ・クラウダーといった主力、延長契約を結ぶ資格を手にするバム・アデバヨと交渉を進めていくことが予想されている。

 その一方で、チームは2020-21シーズン終了後に大幅な資金の余裕ができるため、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)やヴィクター・オラディポ(インディアナ・ペイサーズ)といった超大物FAの獲得を狙っていると複数の現地メディアが報じている。

 アデトクンボについては来季開幕までにバックスとスーパーMAX契約を結ぶ可能性があり、締結すれば獲得の野望は打ち砕かれてしまうが、次なる選択肢としてトレードでドリュー・ホリデー(ニューオリンズ・ペリカンズ)やブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)といったオールスター級の選手を獲得する選択肢も浮かび上がってくる。

 ただし、その場合は獲得選手に釣り合う交換相手を差し出す必要があるが、ヒートは今季の主軸を担い、今後も核になると見込める“3人”は放出する気はないという。
 
 11月5日に公開されたポッドキャスト「Locked On Heat」で、ウェス・ゴールドバーグは「ジミー・バトラーとアデバヨは現在リーグでトップ18に入る選手」と評し、2年目を迎えるタイラー・ヒロについても「ヒートはヒロがデビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)よりもいい選手になる可能性があると見ている」と述べた。

 もっとも、4月末にライリー球団社長は「チャンピオンチームを作り上げたい。私はそんなに辛抱強くはないんだ。また新たなチャンピオンシップを勝ち取るチームを作り上げたい。我々は(その位置まで)近づいている」と、さらなる補強に意欲を見せている。ゴールドバーグは、ヒートが10年以上に渡って覇権争いに参戦できるチーム形成を見据えていると指摘したうえで、バトラーに加えて「タイラー・ヒロはアデバヨとともにアンタッチャブルな選手」と評した。

 その考えを踏まえて、もしヒートが今オフにホリデーやビールをトレードで獲得するとなれば、交換要員はアンドレ・イグダーラ、ケンドリック・ナン、ダンカン・ロビンソンくらいとなる。

 そのため、今年はトレードで大物を獲得するのではなく、シーズン終了後の会見でライリーが話していたように、現状の選手たちを優先に再契約を結んでいくことが濃厚。ヒロやアデバヨにオファーがあったとしても、よほど魅力的なものでない限りチームに残し、長期政権を目指すことになりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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