ブルックリン・ネッツのカイリー・アービングは現在、同僚ケビン・デュラントとともに、現役選手の中でも有数の“ヒール役”のイメージが付いている。本人の言動によるものが大きいが、往年の名司令塔はアービングが“他者と違う”がゆえに、批判の対象になっていると見解を述べた。
アービングは2011年のドラフト1位指名でクリーブランド・キャバリアーズに加入し、2年目には平均20点を超えでオールスター初出場。レブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)と共闘した2015-16シーズンにはNBAタイトルを獲得して、リーグを代表するスタープレーヤーに上り詰めた。
しかし、エースの役割を望んだアービングはトレードを要求し、17年8月にボストン・セルティックスへ移籍。リーグ屈指の名門でリーダーの座を任されたが、優勝はおろかファイナルにも導くことができず、昨夏にネッツへ加入した。
通算3ポイント成功率39.0%を誇るシュート力、広いビジョンとパスセンス、名手アレン・アイバーソンが「俺より上のレベル」と称する圧巻のボールハンドリング……。ことバスケット選手の実力は誰もが認めるところだが、“傲慢”と取られても仕方がない物言いも目立ち、近年は評判を落としている印象は否めない。
しかし、アービングをよく知る人物からすれば、それは本質を捉えていないという。歴代12位の通算7987アシストを誇り、アービングの母親が亡くなったあとに父親ドレデリックの育児をサポートしたロッド・ストリックランドは、『Heavy Live With Scoop B Show』で頻繁に批判される理由について「発想が違うんだ」と語った。
「バスケットボールをしている彼を見れば分かるが、ほかの人とは発想が違う。コート上での創造性がなければ、あのようなプレーはできないからね。世間は自分と違う考えの人間を嫌うものだ。誰もが同じ世界に住んでいるのにね。理解できないと、その場所から追放するか、見下そうとするんだ」
現役時代に同じ攻撃的ガードとして活躍したストリックランドは、いわゆる“成功者”はアービングのように批判に直面する運命にあり、いわばジェラシーみたいなものだと見解を述べている。
「ほとんどのことは、それを成し遂げた経験がない人間によって判断される。フラストレーションが溜まるけど、それにエネルギーを費やしてはいけないし、『気にしなくていい』とカイリーには言っている。彼はトッププレーヤーの1人だ。スキルと才能面で、カイリーのように成熟している歴代の選手を教えてくれ」
アービングに関しては、“バッドボーイズ”のリーダーとして名を馳せた元デトロイト・ピストンズのアイザイア・トーマスも、「カイリーはおそらく、最もクリエイティブなプレーヤーだろう。彼はゲームの芸術性を追求している。私はそれを称えるよ」と高く評価している。
新ヘッドコーチにスティーブ・ナッシュを迎え、ケビン・デュラントも復帰する2020-21シーズン、アービングは周囲の厳しい目を見返す活躍を見せられるだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
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アービングは2011年のドラフト1位指名でクリーブランド・キャバリアーズに加入し、2年目には平均20点を超えでオールスター初出場。レブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)と共闘した2015-16シーズンにはNBAタイトルを獲得して、リーグを代表するスタープレーヤーに上り詰めた。
しかし、エースの役割を望んだアービングはトレードを要求し、17年8月にボストン・セルティックスへ移籍。リーグ屈指の名門でリーダーの座を任されたが、優勝はおろかファイナルにも導くことができず、昨夏にネッツへ加入した。
通算3ポイント成功率39.0%を誇るシュート力、広いビジョンとパスセンス、名手アレン・アイバーソンが「俺より上のレベル」と称する圧巻のボールハンドリング……。ことバスケット選手の実力は誰もが認めるところだが、“傲慢”と取られても仕方がない物言いも目立ち、近年は評判を落としている印象は否めない。
しかし、アービングをよく知る人物からすれば、それは本質を捉えていないという。歴代12位の通算7987アシストを誇り、アービングの母親が亡くなったあとに父親ドレデリックの育児をサポートしたロッド・ストリックランドは、『Heavy Live With Scoop B Show』で頻繁に批判される理由について「発想が違うんだ」と語った。
「バスケットボールをしている彼を見れば分かるが、ほかの人とは発想が違う。コート上での創造性がなければ、あのようなプレーはできないからね。世間は自分と違う考えの人間を嫌うものだ。誰もが同じ世界に住んでいるのにね。理解できないと、その場所から追放するか、見下そうとするんだ」
現役時代に同じ攻撃的ガードとして活躍したストリックランドは、いわゆる“成功者”はアービングのように批判に直面する運命にあり、いわばジェラシーみたいなものだと見解を述べている。
「ほとんどのことは、それを成し遂げた経験がない人間によって判断される。フラストレーションが溜まるけど、それにエネルギーを費やしてはいけないし、『気にしなくていい』とカイリーには言っている。彼はトッププレーヤーの1人だ。スキルと才能面で、カイリーのように成熟している歴代の選手を教えてくれ」
アービングに関しては、“バッドボーイズ”のリーダーとして名を馳せた元デトロイト・ピストンズのアイザイア・トーマスも、「カイリーはおそらく、最もクリエイティブなプレーヤーだろう。彼はゲームの芸術性を追求している。私はそれを称えるよ」と高く評価している。
新ヘッドコーチにスティーブ・ナッシュを迎え、ケビン・デュラントも復帰する2020-21シーズン、アービングは周囲の厳しい目を見返す活躍を見せられるだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
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