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NBA

チームを去るのはボグダノビッチかヒールドか?キングスが見据える理想のシナリオとは?

秋山裕之

2020.11.24

キングスはポジションの被るボグダノビッチ(左)とヒールド(右)どちらをチームに残すのか注目される。(C)Getty Images

キングスはポジションの被るボグダノビッチ(左)とヒールド(右)どちらをチームに残すのか注目される。(C)Getty Images

 昨季終了後、サクラメント・キングスはチームOBのブラデ・ディバッツに代わり、モンテ・マクネアーを新たなゼネラルマネージャー(GM)に据えてフリーエージェント(FA)戦線を迎えた。

 キングスが最初に下した決断は、チームのトップスコラーへ成長を遂げたディアロン・フォックスとの延長契約だった。昨季平均21.1点、6.8アシスト、1.5スティールを残した22歳の司令塔と、5年約1億6300万ドル(約169億5200万円)というMAX契約で合意。

「ディアロンは信じられない才能を秘めた若手。私は彼のことを見るのが大好きだ。彼はここ数年で成長してきたし、ものすごく明るい未来がある。彼の持つスピードは、ルーク・ウォルトン(ヘッドコーチ)が指揮するこのチームのオフェンスにおいて、非常に重要な起点になっている。私が描いているのは、彼の存在がこのチームをアップテンポにし、3ポイントを放つためのスペースを作り出し、リムアタックへとつながっている」

 マクネアーGMは9月の会見でそう話しており、来季もフォックスを中心とする布陣で戦っていくことを明言していた。

 キングスは11月18日のドラフトでガードのタイリース・ハリバートンを1巡目12位で指名しており、バックコートに厚みを加えたのだが、ここで思わぬ展開となった。
 
 17日にキングスは制限付きFAのボグダン・ボグダノビッチとのサイン&トレードで、ミルウォーキー・バックスからドンテ・ディビンチェンゾ、アーサン・イリャソワ、DJ・ウィルソンを獲得するトレードが合意に達した。しかし、ボグダノビッチが承認していなかったことで破談に。

 その後、ボグダノビッチは22日にアトランタ・ホークスから提示された4年7200万ドル(約74億8800万円)のオファーシートにサインしたため、キングスは48時間以内にその金額とマッチしなければ退団が決まる。

 キングスはフォックスのほか、バディ・ヒールド、ハリソン・バーンズ、マービン・バグレー三世、リショーン・ホームズ、ネマニャ・ビエリツァ、コリー・ジョセフ、ジャバリ・パーカーという主力が契約下にいるが、現時点ではFA戦線における動きは皆無に等しい。ハリー・ジャイルズがポートランド・トレイルブレイザーズへ移籍しており、開幕までにロースターを整えていく必要があることは間違いない。

 2006年以来となるプレーオフ出場を目指すキングスは、ウォルトンHCの周囲にアルビン・ジェントリー、レックス・カラミアンという経験豊富なコーチングスタッフを加えた。とはいえ、指揮官の交代などがない限り、来季以降もフォックス中心に戦っていくだけに、ヒールドをどうするかという問題が残る。
 

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