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“一皮剥けた”八村塁が明かす好調の要因と“先輩”ウエストブルックとの関係性〈DUNKSHOOT〉

秋山裕之

2021.03.31

八村は今季からチームメイトになったウエストブルック(右)について「テレビでよく見ていた彼が隣にいるなんて、クレイジーなこと」と語った。(C)Getty Images

 八村塁の所属するワシントン・ウィザーズは、3月30日(日本時間31日、日付は以下同)にホームでイースタン・カンファレンス4位のシャーロット・ホーネッツと対戦。ラッセル・ウエストブルックが3試合連続のトリプルダブル(22得点、15リバウンド、14アシスト)、3年目のジェローム・ロビンソンが12得点、控えのロビン・ロペスが16得点、11リバウンドをあげたものの、104―114で敗れ、今季2度目の3連勝はならなかった。

 しかしこの試合、八村は自己最多の25本のシュートを放ち、シーズンハイかつキャリアハイタイの30得点を奪取。エースのブラッドリー・ビールを欠いたなか、"エース"として見事なパフォーマンスを披露した。

 2月25日からの6試合のうち5試合で1桁得点と調子を落としていた八村だったが、3月13日のミルウォーキー・バックス戦で29得点をあげると、そこから10試合連続で2桁得点を奪取。この期間中は平均20.2点、7.8リバウンド、フィールドゴール52.8%、3ポイント40.6%、フリースロー82.6%と一皮剥けた印象だ。

「チームからも、どんどん積極的に行け、って言われています。僕としても今まで自分がやってきたことにすごい自信がありますし、どんどん見せていこうというのもあるのと、ブラッド(ビール)がいないということもあるので、積極的に行かなきゃいけないなと思っています」
 
 最近の試合での積極的な要因についてそう話した八村は、同じジョーダンブランド契約者で、ホーネッツ戦で豪快なダンクを叩き込んだウエストブルックとの関係についても言及する。

「(ウエストブルックのダンクは)テレビでよく見ていたダンクそのものでした。今その彼が僕の隣にいるなんて、クレイジーなことですね。彼はまさにビーストです」

 八村は今季からチームメイトになった9歳年上のウエストブルックのことを"Sen-pai(先輩)"と呼んでいるという。その理由について聞かれると「たぶん、シーズン始まった頃から(呼んでいる)。彼も日本のカルチャーが好きだったので、僕にとっても彼は先輩って感じだったので」と明かした。

 熱いパッションと強烈なリーダーシップでチームを牽引するウエストブルックは、面倒見のいい一面もあるため、日本語でいう"先輩"という言葉がしっくりくるかもしれない。「まだ後輩という言葉は教えていないので、これから教えようと思ってるので。そうやって呼んでもらえるようにしてもらいたいですね」と八村は笑顔で話しており、リーダーとのケミストリーも構築できているようだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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