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NBA

「3Pをもっと打つこと」「ドライブを決め切ること」渡邊雄太にラプターズHCが要求する“課題”とは?<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.04.06

今季からラプターズでプレーしている渡邊はここまで31試合に出場。平均2.5点、3.1リバウンド、3ポイント成功率34.2%をマークしている。(C)Getty Images

今季からラプターズでプレーしている渡邊はここまで31試合に出場。平均2.5点、3.1リバウンド、3ポイント成功率34.2%をマークしている。(C)Getty Images

 4月5日(日本時間6日)、ホームでワシントン・ウィザーズと対戦したトロント・ラプターズは、103-101で逆転勝ち。約1か月半ぶりの連勝をマークした。

 この試合で渡邊雄太は17分39秒プレーして2得点、3リバウンド、2アシスト、1スティール、出場時間帯における得失点差ではチーム2位の+18を残して勝利に貢献した。

 試合後、ラプターズのニック・ナース・ヘッドコーチ(HC)は、「(試合前)ロッカーにユウタが入ってきた時に『ユウタ!また(八村との)対決が実現しないじゃないか!』と言ったよ。『もう1回、チャンスがあるからな』『確か5月6日だ』『その試合は2人とも絶対にケガをしていたらダメだぞ』と言ったよ(笑)」と日本人対決について渡邊と会話したことを明かした。

 昨年11月にラプターズへ加入してから約4か月が経過した渡邊は、その間に31試合に出場して平均11.4分、2.5点、3.1リバウンド。1月こそ3ポイント成功率50.0%を残していたものの、3月は8試合の出場で20.0%まで落ちているというのが現状だ。そんな26歳をナースHCは、こう評している。

「まず、彼はものすごい努力家で、優れたディフェンダーだ。それに有能なリバウンダーでもある。ディフェンスでの一歩目が素晴らしいね。動きがとても良く、相手選手に抜かれない。その一方で、オフェンス面では少し伸び悩んでいるね。3ポイントシュートの技術はいいんだが、もっと打ってほしいし、決めてほしい。彼はカッティングが上手いし、(オフボールで)常にバレーボールのように飛び回っているから、相手ディフェンスを揺さぶる存在なんだ」
 
 ハードワークを身上とし、コート上で動き回る渡邊。シュートチェックでは身体を弓なりにして跳びかかるなど、プレーの随所に懸命さが伝わってくる。その一方で、ナースHCは渡邊に対して今後の課題を具体的に語っていた。

「キャッチからペイントアタックして、そこからパスをどんどん出すので、相手が(キックアウトを)予測している傾向がある。だから自分でドライブを決め切ることも必要になってくる。前の試合(対ゴールデンステイト・ウォリアーズ)はそれができていた。

 もっと縦のドライブから自分で得点してほしいね。複数の選手たちが(ペイント内で)守っていたらキックアウトする。そういうプレーの精度を上げていってほしい。でも彼の姿勢というのは本当に素晴らしいよ。とても良い青年だ。このチームに素晴らしいものをもたらしている」

 この日を終えて、ラプターズは20勝30敗(勝率40.0%)でイースタン・カンファレンス11位。今後はプレーイン・トーナメント出場をかけて1試合の重要性が増してくるが、渡邊はそういった状況下で、再び出場時間を増やすことが出来るだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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