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「初日から最高レベルの…」自信を深める渡邊雄太を現地メディアも高く評価!「最近の大幅な改善はオフェンス面」

THE DIGEST編集部

2021.05.10

当初は守備面が高く評価されていた渡邊だが、最近はオフェンス面でもチームに貢献している。(C)Getty Images

 トロント・ラプターズの渡邊雄太は現地時間5月8日、古巣でもあるメンフィス・グリズリーズ戦に先発出場。チームは敗れたものの、25分間の出場で3本の3ポイントを含む11得点をあげたほか、4リバウンド、1スティールを記録し、存在感を見せた。

 渡邊はこのところ得点数を大きく伸ばしており、前半戦は1月末に2回だけだった二桁得点についても、4月に入ってからは8日の試合で5度目の達成となった。3ポイント成功率も今季通算で41.9%、4月以降に限れば46.0%(50本中23本成功)を記録しており、大きな強みになっている。渡邊自身もグリズリーズ戦後の記者会見で「いつも得点を決めている選手がいない今日は、ステップアップしなければならなかった。より自信を持ってシュートを打てるようになった」と手応えを語る。

 現地メディアも、向上し続ける渡邊に注目している。地元紙『TORONTO SUN』は「これは完全に無駄なシーズンというわけではない。大変悪かったラプターズの今シーズンに何か今後につながる遺産があるとすれば、それは成長の部分だろう」として、マラカイ・フリンやジェイレン・ハリスら若手を特集。その中で渡邊にも触れ、今季のパフォーマンスについては「まさに初日から最高レベルのモーターを見せつけ、相手オフェンスの大きな痛みとなった」と高く評価し、さらにここ最近の渡邊がオフェンス面で自信を掴み、コーチ陣の期待に応えていることを伝えている。
 
「最近の彼の大幅な改善は、オフェンス面によるものだ。その1番の理由は、控えてきたオープンショットを打つに値する良いシューターであることを、彼が彼自身に納得させたことだ。自信を持って素早く弧の外からシュートを放つことは、1年間ずっとニック・ナースHCや首脳陣が求めてきたことだった。もしワタナベが前進し続けるなら、彼はセカンドユニットの中で価値の高いパーツになれるスキルを持っている」

 ラプターズのプレーイン・トーナメント進出の可能性はすでに絶望的な状況だが、今季残された4試合は渡邊にとって重要だ。4月に本契約を勝ち取った渡邊だが、本人曰く「何も保証されていない」来季を見据えるならば、さらなるアピールが必要となる。主力選手が故障や休養による欠場が増えるなか、個人として最後にどれだけインパクトを残せるか、終盤戦も必見だ。

構成●THE DIGEST編集部

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