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NBA

【名作シューズ列伝】クロフォードの名刺代わりの1足!自身の必殺技をシューズ名にした「J CROSSOVER 3」

西塚克之

2021.06.12

クロフォードはクリッパーズ移籍後に最優秀シックスマン賞を2度受賞するなど、チームに不可欠な存在となった。(C)Getty Images

クロフォードはクリッパーズ移籍後に最優秀シックスマン賞を2度受賞するなど、チームに不可欠な存在となった。(C)Getty Images

 人に歴史あり。バスケにスーパースターあり。スーパースターにシグネチャーモデルあり。シグネチャーモデルにBOXあり! 

 ジャマール・クロフォードは、ワシントン州シアトル出身。ミシガン大で1年プレーし、2000年のNBAドラフト全体8位でクリーブランドキャバリアーズに指名された直後にシカゴ・ブルズへトレードされ、NBAキャリアをスタートさせました。

 ルーキーイヤーは控えポイントガードとして61試合に出場するものの、平均4.6点と期待外れ。2年目には左ヒザの前十字靱帯を断裂する大ケガに見舞われ、わずか23試合の出場にとどまります。しかし4年目にシューティングガードにコンバートされると、平均17.3点と躍進を遂げました。

 04年に加入したニューヨーク・ニックスでは当初はバックアップでしたが、2007-08シーズンは80試合に先発出場。チームトップ&キャリアハイの平均20.6点をあげるなど自身の市場価値を上げることに成功しました。

 09年にトレードされたアトランタ・ホークスでは再びベンチスタートに回るも、1年目に最優秀シックスマン賞を受賞。3年プレーした後、ポートランド・トレイルブレイザーズに移籍しますが、わずか1年でロサンゼルス・クリッパーズへ。

 それまでチームを転々としてきたジャーニーマンのクロフォードにとって2012-13シーズンから5年間過ごしたクリッパーズでの日々が、最も安定してバスケットに打ち込めた時期だったのではないでしょうか。
 
 そんなクリッパーズ在籍時の13年、クロフォードはadidasやFILAのデザイナーだったデビット・レイシーが立ち上げた「BRANDBLACK(ブランドブラック)」と契約。すぐに自身のシグネチャー「J CROSSOVER」をリリースします。

 シューズ名はクロフォードの必殺技でもある、クロスオーバーに由来。「J」はファーストネーム(ジャマール)から来ており、彼の名刺代わりの1足と言っていいでしょう。



 今回紹介するモデルは、その第3弾「J CROSSOVER 3」。ブランド創設時に掲げた「ファッションとスポーツを橋渡しするブランド。機能性とデザイン性の一体」の集大成として発売しました。

 アッパーは、“バリスティックナイロン”と“フューズドスキン”メッシュを採用。この素材は軍用シューズにも使用されており、熱圧着により薄いながらも強度を保ち、さらに軽量化とスマートなシルエットを実現させました。
 
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