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テイタムの“課題”をセルティックスのコーチが語る「我々が今、フォーカスしてるのは…」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.07.04

テイタムの平均フリースロー試投数は今季が5.3本、キャリア通算ではわずか3.9本。この部分を伸ばすことが今後の課題だ。(C)Getty Images

 キャリア4シーズン目となった今季、ボストン・セルティックスのジェイソン・テイタムはリーグ10位タイの平均26.4点に加え、7.4リバウンド、4.3アシスト、1.2スティールと見事な成績をマークし、2年連続でオールスターに選出された。とりわけ現地時間4月30日(日本時間5月1日、日付は以下同)に行なわれたサンアントニオ・スパーズ戦では、キャリアハイとなる60得点の大暴れ。ラリー・バードと並ぶフランチャイズ史上最多タイ記録を叩き出し、フェニックス・サンズのデビン・ブッカー(20歳と145日/70得点)に次いで、歴代2番目の若さ(23歳と58日)で60得点超えを達成した。

 その後も23歳の俊英は圧巻のスコアリングショーを演じ、5月18日のプレーイン・ゲームではワシントン・ウィザーズ相手に50得点、ブルックリン・ネッツとのプレーオフ・ファーストラウンド第3戦でも50得点を奪取。どちらの試合でもセルティックスに勝利をもたらした。

 だが、ポストシーズンのセルティックスは、オールスタープレーヤーのジェイレン・ブラウンをケガで欠き、ケンバ・ウォーカーもヒザの負傷で最後の2戦を欠場。戦力ダウンを強いられたこともあり、ネッツ相手に1勝4敗で5年ぶりのプレーオフ1回戦敗退を喫した。
 
 とはいえ、このシリーズのテイタムは平均30.6点、5.8リバウンド、4.6アシスト、1.2スティール、1.6ブロックと獅子奮迅の活躍でチームを牽引。第2戦ではルーズボール争いの際に右眼を負傷するアクシデントにも見舞われるなか、エースとして素晴らしいパフォーマンスを披露していた。

 そしてセルティックスが今季を終えてから約1か月後の7月2日。テイタムのシューティング兼ワークアウトのコーチを務めるドリュー・ハンレンが『The Boston Herald』の取材に応じ、「ネッツが仕掛けてきたことに対して、彼が準備してこなかったものはないと私は見ていた」と語り、今後の課題についてこう指摘していた。

「ジェイソンがフリースローを数多く打つと、得点自体も大きく跳ね上がる。そこにフォーカスしているんだ。彼がもっとリング下へ向かい、もっとフリースローラインへ行くことができれば、彼のゲームにまた新たな武器が加わるだろう。我々は今、その点にフォーカスしている」
 
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互いをリスペクトするデュラントとテイタム