今季自身2度目の得点王に輝いたステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)と、昨季まで史上8人目となる3年連続得点王を達成したジェームズ・ハーデン(ブルックリン・ネッツ)は現代NBA屈指のスコアラーだ。
両者とチームメイトになった経験があるケビン・デュラント(ネッツ)は、2人がどのようなマークを受けているかについて、ファンと議論を交わしている。
事の発端は、ツイッターのチャットルーム「スペース」で交流を図った際、あるファンがカリーはリーグでほかの選手が受けていないような、フルコートでダブルチームを受け、周囲と分断されていると主張したことにあった。
カリーは今季だけ見ても、フィールドゴール1365本のうち、3ポイントは801本とその占有率は58.7%に上る。15~19フィート(約4.6~5.8m)で平均1.1本中0.5本成功(成功率43.5%)、20~24フィート(6.1~7.3m)で平均2.6本中1.1本成功(成功率43.4%)、25~29フィート(7.6~8.8m)では平均9.1本中3.9本成功(成功率42.7%)とゴールからの距離が遠くなるほど試投数は増えているが、ほぼ同等の確率でゴールを射抜いているのだ。
しかし、デュラントは「それは違う。ジェームズ・ハーデンも同じようにダブルチームされるのを見てきた」と語り、"ボールあり・なし"のシチュエーションに関して持論を展開している。
「まずはオン・ザ・ボールにおいて話をしよう。ボールを持った状態でハーフコートに入ってきたとしたら、ステフ(カリー)とジェームズ・ハーデンの間に違いはあるかい? 同じ結果さ。ただ、オフ・ザ・ボールの場合は違う。ステフはオフ・ザ・ボールでより多くのシュートチャンスを作り出す。彼はスクリーンを使って相手をかわすのが上手いし、キャッチ&リリースが早いからね」
今季は電撃トレードでネッツへ移籍し、デュラント、カイリー・アービングと"ビッグ3"を形成したハーデンだが、ヒューストン・ロケッツで単独エースを担っていた時代は、自陣からダブルチーム、トリプルチームを受けることも珍しくなかった。十八番とするステップバック3ポイントがアンストッパブルゆえ、相手もハーデンにボールを持たせた状態で自分たちの陣地に入れさせない対策を取ってきた。
その一方で、ハーデンは1対1に偏重傾向がある一方で、カリーは自分がボールを持っていなければスクリーンを使ってマークを外し、一瞬の隙を突いてシュートを打つことができる。デュラントの言う「多くのチャンスを作れる」というのは、カリーの方がオフ・ザ・ボールに関してはより巧さがあるということだろう。
この議論においては、どちらが優れているかには言及しなかったデュラントだが、それはチームメイトにもなったことがある両者へのリスペクトの意味もあるかもしれない。
構成●ダンクシュート編集部
両者とチームメイトになった経験があるケビン・デュラント(ネッツ)は、2人がどのようなマークを受けているかについて、ファンと議論を交わしている。
事の発端は、ツイッターのチャットルーム「スペース」で交流を図った際、あるファンがカリーはリーグでほかの選手が受けていないような、フルコートでダブルチームを受け、周囲と分断されていると主張したことにあった。
カリーは今季だけ見ても、フィールドゴール1365本のうち、3ポイントは801本とその占有率は58.7%に上る。15~19フィート(約4.6~5.8m)で平均1.1本中0.5本成功(成功率43.5%)、20~24フィート(6.1~7.3m)で平均2.6本中1.1本成功(成功率43.4%)、25~29フィート(7.6~8.8m)では平均9.1本中3.9本成功(成功率42.7%)とゴールからの距離が遠くなるほど試投数は増えているが、ほぼ同等の確率でゴールを射抜いているのだ。
しかし、デュラントは「それは違う。ジェームズ・ハーデンも同じようにダブルチームされるのを見てきた」と語り、"ボールあり・なし"のシチュエーションに関して持論を展開している。
「まずはオン・ザ・ボールにおいて話をしよう。ボールを持った状態でハーフコートに入ってきたとしたら、ステフ(カリー)とジェームズ・ハーデンの間に違いはあるかい? 同じ結果さ。ただ、オフ・ザ・ボールの場合は違う。ステフはオフ・ザ・ボールでより多くのシュートチャンスを作り出す。彼はスクリーンを使って相手をかわすのが上手いし、キャッチ&リリースが早いからね」
今季は電撃トレードでネッツへ移籍し、デュラント、カイリー・アービングと"ビッグ3"を形成したハーデンだが、ヒューストン・ロケッツで単独エースを担っていた時代は、自陣からダブルチーム、トリプルチームを受けることも珍しくなかった。十八番とするステップバック3ポイントがアンストッパブルゆえ、相手もハーデンにボールを持たせた状態で自分たちの陣地に入れさせない対策を取ってきた。
その一方で、ハーデンは1対1に偏重傾向がある一方で、カリーは自分がボールを持っていなければスクリーンを使ってマークを外し、一瞬の隙を突いてシュートを打つことができる。デュラントの言う「多くのチャンスを作れる」というのは、カリーの方がオフ・ザ・ボールに関してはより巧さがあるということだろう。
この議論においては、どちらが優れているかには言及しなかったデュラントだが、それはチームメイトにもなったことがある両者へのリスペクトの意味もあるかもしれない。
構成●ダンクシュート編集部
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