東京五輪

【五輪予選ラウンド展望】日本は番狂わせを起こせるか?4連覇を狙うアメリカを脅かす国は<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2021.07.24

11大会ぶりの出場となる日本は、スペインやスロベニアといった格上相手に番狂わせを起こせるか。(C)JBA

 東京五輪の男子バスケットボールは7月25日に開幕する。今大会はプロ化が認められた1992年以降では初めて3グループ制を採用したため、いつも以上に勝ち上がりは厳しくなりそうだ。ここでは混戦必至の予選ラウンドを徹底展望。4連覇を狙うアメリカを脅かすのは果たしてどの国なのか?
 
■グループA展望(カッコ内はFIBAランキング/五輪出場歴)
◎=本命、○=対抗、△=穴、×=大穴

◎    アメリカ(1位/10大会連続19回目の出場)
〇    フランス(7位/3大会連続10回目の出場)
△    チェコ(12位/初出場)
×    イラン(23位/3大会ぶり3回目の出場)

本命はアメリカ。フランス対チェコの大一番の行方は…

 大会初日(7月25日)からアメリカとフランスが激突する。2年前のワールドカップ準々決勝ではフランスがアメリカを破っているが、今回のアメリカは当時より力は上で、同じ轍は踏みそうにない。

 それでも、ワールドカップでゲームを支配したエバン・フォーニエ、ニコラ・バトゥーム、フランク・ニリキナ、ナンド・デ・コロ、そして守備の要であるルディ・ゴベアが健在のフランスは、組織力ではアメリカよりも格段に上だ。

 チェコが初戦で対戦するイランは世代交代期にあり、他の3国から勝利をもぎとるのは厳しい。よってチェコの白星スタートが濃厚として、このグループの大一番になりそうなのが2戦目(7月28日)のチェコ対フランスだ。両軍とも立ち上がりに強く、スタートダッシュでペースを作るタイプ。ロースターだけ見ればフランスが優位だが、チェコの底力は侮れない。ワールドカップのフランスは、アメリカに勝った次の試合は燃え尽きて勝負にならなかった。今回はそのあたりのペース配分も意識したいところだ。

 フランス、チェコのどちらが勝つにせよ、両者にとってイラン戦の結果がカギを握るかもしれない。2位の場合は上位グループに入って準々決勝の組み合わせ優位にするため、3位の場合は予選を突破するために、1点でも多く差を付けて勝つことが重要になる。
 
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