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NBA

ウエストブルック放出は八村塁への期待の表われ。来季はウィザーズを背負って立つ存在に<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.07.30

ウエストブルックの退団で、来季の八村にはチームを牽引する活躍が期待される。(C)Getty Images

ウエストブルックの退団で、来季の八村にはチームを牽引する活躍が期待される。(C)Getty Images

 7月29日(日本時間30日)、ワシントン・ウィザーズとロサンゼルス・レイカーズの間で大型トレードが成立した。

 ウィザーズは昨季トレードで獲得したラッセル・ウエストブルックと将来のドラフト2巡目指名権を放出。代わりにレイカーズからフォワードのカイル・クーズマ、フォワード/センターのモントレズ・ハレル、ガードのケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、今年のドラフト1巡目22位の指名権を獲得した。

 このトレードの目玉は何と言ってもウエストブルック。32歳の万能司令塔はレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスというスーパースターと共存できるか大きな注目が集まっている。

 一方のウィザーズは、実績のある3選手を加えたものの、すでにチームには八村塁、ダービス・ベルターンス、トーマス・ブライアント、ダニエル・ガーフォードが契約下にいるため、フロントコートは人材過多となっている。
 
 3ポイントと守備に定評のあるコールドウェル・ポープはチームの弱点であるディフェンス力不足を補うことができそうだが、ウエストブルックの放出でポイントガードが不在(控えのイシュ・スミスはフリーエージェント)のため補強が急務となった。

 またウィザーズは、本日行なわれたドラフトでシューターのコーリー・キスパートを1巡目15位で指名。同選手は八村とゴンザガ大で2シーズン共闘経験があり、1年先輩の八村は「再びコーリーとプレーできるのが楽しみ。彼は素晴らしい人間。また近いうちに会えるのが嬉しい」とコメントした。

 スーパースターのウエストブルックをトレードし、大学時代の戦友をロースターへ加えたことは、日本の至宝を長期的な視野で主力として育成していく意思の表れと見ていいだろう。

 トミー・シェパード・ゼネラルマネージャーも「日本にいるルイからすぐに連絡があって、彼は喜んでいたよ」と明かしている。ウィザーズはブラッドリー・ビールと八村を中心としたチームへ再構築していくこととなった。

 ウエストブルックのことを“センパイ”と呼んで慕っていた八村。2人の息の合ったコンビプレーが見られないのはファンにとって残念だが、偉大なベテランから学んだことを、この先コート内外で生かしていきたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
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