東京五輪

3連敗を受け止め、再び前を向く八村塁。“2年前”からの成長を実感「世界との差は縮まっている」【東京五輪】

ダンクシュート編集部

2021.08.02

3連敗で予選ラウンド敗退となった日本。エースの八村は平均22.3点を記録したが、勝利を掴むことはできなかった。(C)Getty Images

 バスケットボール男子日本代表は8月1日、予選ラウンド第3戦でFIBAランキング4位のアルゼンチンと対戦。勝てば決勝トーナメント進出という大一番だったが、77-97で敗れ、東京五輪の戦いを終えた。

 日本の得点源、八村塁は相手のマークに苦しみ、前半わずか2得点。「今日の試合は相手にスカウティングされて、ボールを持たせないようにマークされ、ボールを持てば2~3人が寄って来るチームディフェンスをされた」と試合後に語った。

 後半は3ポイントや豪快なダンクなどで意地を見せたが、3試合を通じて最少の13得点にとどまった。試合後、23歳のエースは予選敗退に終わった事実を真摯に受け止めた。

「後半は僕らのディフェンスが甘くなってしまい、このような結果になってしまいました。(肩のケガにより)エドワーズ選手がこの試合に出られない状況となり、高さで苦しみましたが、速さを生かしたオフェンスができたのは良かったと思います。3連敗という結果になりましたが、(日本は)若いチームであり、僕自身はオリンピックは初めてですし、ワールドカップと合わせても世界大会は2回目です。こういう経験をどんどん積んでいく必要があります」
 
 八村の言うように、日本は2年前のワールドカップでようやく世界の舞台に立てるようになったという段階。45年ぶりとなった今回の五輪も開催国枠での出場で、今後は2年後のワールドカップ(沖縄を含むアジア3か国共催)、2024年のパリ五輪で地道に経験値を積み重ねていくしかない。

「2年前のワールドカップと比べれば、確実に僕らもチームとして成長しています。結果は出ていませんが、世界との差は縮まっていると思っていますし、感覚としてしっかり食らいついていました。NBA選手や海外で活躍する選手が増えていけば、日本代表ももっと強くなっていくと思いますし、これからが楽しみです」

 日本の若きエースは今後もNBAで揉まれ、日々成長していくだろう。母国開催で敗れたこの経験を糧に、"史上最強の日本"が毎年更新されていくことを願いたい。

構成●ダンクシュート編集部