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東京五輪

五輪で共闘する“先輩”から忠告を受けたブッカー「またあの舞台に戻ってみせる」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.08.02

アメリカ代表の得点源の一角ブッカーは、母国に金メダルをもたらすことができるか。(C)Getty Images

アメリカ代表の得点源の一角ブッカーは、母国に金メダルをもたらすことができるか。(C)Getty Images

 オリンピック4連覇を目指すバスケットボールアメリカ代表は、7月31日に行なわれたチェコ代表とのグループリーグ最終戦を119-84で制したことで2勝1敗とし、同8月3日からスタートする準々決勝へと駒を進めた。

 アメリカは第1クォーターこそチェコのアウトサイドシュートとポストプレーの前に18-25とリードを許したものの、第2クォーター中盤にケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)が3ポイントを2連発で放り込んで逆転に成功。そこから徐々に点差を広げていき、勝利を収めた。

 アメリカではジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)がゲームハイの27得点、デュラントが23得点、8リバウンド、6アシスト、ザック・ラビーン(シカゴ・ブルズ)が13得点、5アシスト、ドリュー・ホリデー(ミルウォーキー・バックス)が11得点、3スティールをマーク。

 第4クォーター中盤には出番の少ないケルドン・ジョンソン(サンアントニオ・スパーズ)、ジェレミー・グラント(デトロイト・ピストンズ)、ジャベール・マギー(デンバー・ナゲッツ)も出場を果たした。

 そんななか、イランとの第2戦で16得点、5リバウンド、3スティールを残したデビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)は、チェコ戦でわずか10分間の出場で5得点、第4クォーター途中にファウルアウトとなった。

 ブッカーは今年のNBAファイナルでクリス・ミドルトン、ホリデー(バックス)と対戦し、シリーズ終了後すぐに彼らとプライベードジェットで来日。そして現在、アメリカ代表で共闘していることについて次のように話していた。
 
「(ファイナル時の)記憶はある。でも俺と彼らには個人的には何もない。俺たちは負けた。それだけのこと。それでドリューとK-Mid(ミドルトン)のことを嫌いになったりはしないよ。シリーズ中にも言ったけど、俺は彼らのことをすごくリスペクトしている。最高のレベルで戦っているし、いつだって自分の思い通りにいくわけじゃないからね」

 NBAファイナルで、ブッカー擁するサンズは2連勝から4連敗を喫して敗退。代表チーム合流後、ブッカーは2015年から5年連続でファイナルに出場した経験を持つ“先輩”ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)と話したことを明かした。

「ドレイモンドは『ファイナルの舞台に戻るのは決して簡単じゃない』と言ってきた。俺たちは敗退後に、ロッカールームでもそのことを話していたんだ。またこの舞台に戻るには険しい道のりが待ち受けていることを理解しないといけないとね。でも俺は楽しみにしている。あそこで得た経験は最高だったから、また戻ってみせるよ」

 また、NBAとFIBAルールの違いについてブッカーは「まずはゲームそのもののルールが違う。それとボールにアジャストしないといけない」と語っていた。

 予選ラウンドを突破し、ベスト8入りを果たしたアメリカ。ここからは4戦先勝のNBAのプレーオフとは異なり一発勝負となる。24歳のスコアラーは、スペインとの準々決勝ではファウルトラブルを避け、持ち前のシュート力を存分に発揮して勝利に貢献したいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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