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東京五輪

「ハヤシが悪魔を解放した」女子バスケ日本代表との激闘にベルギーメディアも興奮「エキサイティングでは控えめな表現」

THE DIGEST編集部

2021.08.05

決勝点となる3ポイントを沈めた林の勝負強さは、ほれぼれするものだった。(C)Getty Images

決勝点となる3ポイントを沈めた林の勝負強さは、ほれぼれするものだった。(C)Getty Images

 息詰まる、歴史的な大熱戦となった。

 東京五輪の女子バスケットボールは8月4日に準々決勝が行なわれ、日本代表はベルギー代表と対戦。86−85で勝利を収め、史上初の準決勝進出を果たした。

 日本は序盤から順調に得点を重ね、第2クォーターには12点差をつけるなど、順調なスタートを切った。しかし、その後ベルギーに反撃を許し、41−42の1点ビハインドで前半を折り返す。ベルギーの猛攻は後半も続き、スコアは一時13点差に広がったが、日本も粘り強くその背中を追い、第4クォーターは両者譲らぬ一進一退の攻防に。最後は残り15.2秒のところで、林咲希が起死回生の3点シュートを決め、逆転に成功。劇的な幕切れとなった。

 対戦相手のベルギーはFIBA世界ランク6位だが、五輪は今回が初出場。初めての大舞台で繰り広げられた死闘を、ベルギーメディアも大きく報じている。

 タブロイド紙『Het Nieuwsblad』は、「我々の代表は、開催国を相手に力強いゲームをした。しかし、世界ランク10位の日本にはそれ以上のものがあった」と、双方の戦いぶりを称えた。
 
 同記事は日本の序盤の優勢について、3ポイントが「素晴らしい強みだった」と記し、宮澤夕貴の名前を挙げて「ものすごいスピードと3点シュートを持っていた」と評価した。そこから巻き返しを見せた自軍に対しても、「ベルギー・キャット(ベルギー代表の愛称)は紐に吊るされたが、諦めることはなかった」と称賛している。

 また日刊紙『Het laatste Nieuws』は、「ベルギー・キャットのドラマ。最後の15秒が明暗を分けた」と伝え、ドラマチックな試合を振り返った。

 序盤のベルギーの猛チャージを「彼女たちはメンタルの強さを示し、キム・メストダフとアントニア・デラーレに率いられて、懸命に勝負をしに帰ってきた」と褒め称え、白熱の第4クォーターについては、やや興奮気味に以下のように伝えている。

「最終クォーターは、エキサイティングであることが約束されていた。だが、エキサイティングでは控えめな表現で、実際はそれ以上だった。ベルギーは体力的に苦しく、日本はできること全てをした。そしてハヤシは悪魔を解き放ち、残り15秒で3ポイントを繰り出した。ベルギー・キャットは、失望の中に取り残された」

 互いが良さを出し合った激闘を制し、歴史に名を刻んだ女子日本代表。残り2試合、史上初のメダルをかけた戦いからは、ますます目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

【PHOTO】残り15秒からの逆転劇!快進撃を続け、ベスト4進出を果たしたバスケットボール女子日本代表ベストショット!

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