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NBA

ブレイザーズの“隠れた好ムーブ”。新加入のナンスJr.を「ゲームを、勝利を知る男」とマッカラムも絶賛<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.09.05

ナンスJr.の加入をマッカラムも歓迎。ブレイザーズを浮上させることができるか注目だ。(C)Getty Images

ナンスJr.の加入をマッカラムも歓迎。ブレイザーズを浮上させることができるか注目だ。(C)Getty Images

 昨季のポートランド・トレイルブレイザーズは、プレーオフ1回戦でデンバー・ナゲッツの前に2勝4敗で敗北。これで2シーズン連続のファーストラウンド敗退を喫してしまった。

 この停滞した状況を打開すべく、フロントはテリー・ストッツ前ヘッドコーチ(HC)を解任。チャンシー・ビラップス(元デトロイト・ピストンズほか)を新たな指揮官に据え、新体制で今季に臨む方針を打ち出した。

 といっても、デイミアン・リラード、CJ・マッカラムのバックコートデュオを中心とした布陣に変わりはなく、今夏のFA(フリーエージェント)戦線で獲得したのはトニー・スネル、コディ・ゼラー、ベン・マクレモアというロールプレーヤーのみ。カーメロ・アンソニーがロサンゼルス・レイカーズへ、エネス・カンターがボストン・セルティックスへ移籍したことで、ロースターが若返ったとはいえ、戦力アップしたと判断するには微妙な動きだった。
 
 そんななか、ブレイザーズは8月27日(日本時間28日、日付は以下同)に3チーム間トレードに割って入り、デリック・ジョーンズJr.と2022年ドラフト1巡目指名権(条件付き)をシカゴ・ブルズへ放出。クリーブランド・キャバリアーズからラリー・ナンスJr.を獲得した。

 201cm・111kgのナンスJr.は、これまでオールスターに選ばれたことはなく、平均20点が望めるスコアラーというわけでもない。ただ、昨季途中のノーマン・パウエル加入後、出番が激減していたジョーンズJr.の見返りとして28歳のビッグマンを加えたことは、高く評価されていいトレードだった。

「すべてのことをこなせる男だ。彼はスマートで、ピック&ロールにも対応でき、リム周りだけでなくペリメーターもガードできる。それにシュートも打てるんだ。ここ数シーズン、僕の記憶だとスリーを36%で決めている。そしてリング周りで確実にフィニッシュできるのは間違いないね」

 新加入のナンスJr.をそう評したのはマッカラム。今夏NBA選手会の会長に就任した男は、9月1日に公開された自身のポッドキャスト番組でそう語っており、大きな期待を寄せていた。
 
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