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“ボストン・ビッグ3”と現代のスーパーチームは異なる?「私たちとやり方が違う」とピアースは主張<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.09.13

2007年オフに結成されたボストン・ビッグ3。パワーハウス全盛時代の先駆けとも言われるが、ピアース(左)は「現代のスーパーチームとは異なる」と主張する。(C)Getty Images

 近年のNBAは、スター選手がひとつのチームに集結し、パワーハウスを形成するのがトレンドとなっている。今季の各球団を見渡しても、ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデン、カイリー・アービングらを擁するブルックリン・ネッツや、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウエストブルックらが率いるロサンゼルス・レイカーズなどがその例だ。

 では、その風潮はいつ頃から始まったのか。ひとつのターニングポイントとして考えられるのが、ボストン・セルティックスがケビン・ガーネット、レイ・アレンをトレードで獲得し、生え抜きのポール・ピアースとのビッグ3を結成した2007年のオフだろう。

 この時のセルティックスは、結成1年目の2007-08シーズンにいきなりリーグ制覇を果たし、以降もイースタン・カンファレンス屈指の強豪として君臨。これを成功例として、2010年にマイアミ・ヒートに誕生したレブロン、ドゥエイン・ウェイト、クリス・ボッシュのビッグ3を筆頭に、多くのスーパーチームが誕生していった。
 
 ただ、トレンドの起源となったボストン・ビッグ3の一角であるピアースは、自分たちとそれ以降に誕生したスーパーチームは異なると考えているようだ。『MassLive』でピアースは、ドラフト指名されたチームで優勝できたことを「強く誇りに思っている」と話し、こう続けた。

「我々は異なる時代にいる。選手たちはどんどん移籍し、自分たちでチームを作り上げているんだ。私たちとは少しやり方が違うよね。人々は私たちが新たな時代のスーパーチームでプレーしていたと言うだろうけど、それは運が良かったからなんだ。ドラフト指名の幸運、トレードの幸運、ケビン・ガーネットがトレード拒否権を破棄した幸運とかね。

 一方、今日の選手たちはフリーエージェントを行使して、自分たちでチームを作り上げている。それに反対するつもりはないよ。だからこそ、長く在籍した球団で、苦境を乗り越え、最終的に優勝できたことに誇りを持っているんだ」

 ピアースの言うように、ボストン・ビッグ3は以降のスーパーチームと結成に至る経緯が異なるかもしれない。それでも、彼らが現代のスーパーチームの先駆け的存在であることは間違いないだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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