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東京五輪

東京五輪が最後の舞台に。アルゼンチンの生ける伝説ルイス・スコラが示した“ベテランの美しき去り際”と“セカンドキャリア”<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2021.09.24

現役引退を発表したスコラ。41歳のレジェンドにとって、東京五輪が最後の舞台となった。(C)Getty Images

現役引退を発表したスコラ。41歳のレジェンドにとって、東京五輪が最後の舞台となった。(C)Getty Images

 8月3日、さいたまスーパーアリーナで行なわれた東京オリンピックの男子バスケットボール、アルゼンチン対オーストラリアの準々決勝でのワンシーンは、大会史に残る感動的な場面のひとつとなった。

 オーストラリアが92-56と大きくリードし、準決勝進出を確実にした第4クォーター残り51.4秒、ルイス・スコラの交代がコールされた。それは、長年アルゼンチン代表を牽引した偉大なキャプテンの、最後の舞台が終わったことを告げるものだった。

 コートから歩み出て、ベンチへと向かう41歳のパワーフォワード。するとその彼に向かって、会場からスタンディング・オベーションが沸き起こった。

 アルゼンチンの選手、スタッフ、コーチ陣だけでなく、オーストラリアの選手やコーチたち、さらにはレフェリーまでもが、時計を止め、バスケットボール界の英雄へ心からの敬意を込めた拍手を贈った。

 ベンチに座ってその感動をじっと噛み締めていたスコラの瞳は潤み、シャツを顔まで引き上げると、汗と一緒に涙を拭った。
 
「自分は静かに去るよ」と試合後に語ったスコラは、「対戦相手からのオベーションは、これ以上ない最高の賛辞だった」と感謝を述べた。

 今大会、41歳の彼がアルゼンチン代表のロースターに名を連ねたことは、バスケファンならば予想できたことだった。だが、バスケに馴染みのない人たちにとっては、「41歳でスターター?」といささかの驚きもあっただろう。

 各国の中継でも、「41歳のスコラが…」と、彼の名前を呼ぶ際には常に年齢が強調されていたが、そうした「41歳のベテラン選手」というフィルターを通して見たならばいっそう、コート上での彼の熱いプレーに圧倒されたに違いない。

 速攻のチャンスがあれば先陣を切って走り、カウンターの場面ではいち早く戻り、ルーズボールもあきらめずに果敢に追う。これまでと変わらぬ彼の姿が、そこにはあった。
 
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