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NBA

「必要なだけ時間をかけてほしい」チーム未合流の八村塁に指揮官がエール「とても楽しみにしている」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.10.09

プレシーズンマッチがスタートしたものの、八村は個人的事情で依然としてチームに合流できていない。(C)Getty Images

プレシーズンマッチがスタートしたものの、八村は個人的事情で依然としてチームに合流できていない。(C)Getty Images

 現地時間10月8日、ワシントン・ウィザーズは翌日に予定されているプレシーズンゲーム2戦目(対ニューヨーク・ニックス)に向けた練習を行なった。

 5日のヒューストン・ロケッツ戦に119-125で敗れたウィザーズは、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープとデニ・アブディヤが次戦から出場予定だが、トーマス・ブライアント(左ヒザ前十字靭帯の部分断裂)とキャシアス・ウィンストン(左ハムストリングの張り)、そして八村塁が個人的な事情で欠場している。

 注目の八村はトレーニングキャンプにも参加できておらず、依然としてチームに合流できていない。そうした現状についてウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチ(HC)は「(ルイが)戻ってきた時、チームへ完全に馴染むには少々時間がかかるだろう。でもそれはどの選手にとっても同じこと。今は必要なだけ、時間をかけてほしい。(彼とは)常に連絡を取り合っている。現在の状況についても報告は受けているよ。戻ってこられる時に合流してもらう」と話している。

 昨季まで2シーズン連続で先発パワーフォワード(PF)を務めていた八村が不在のなか、ウィザーズはロケッツ戦でカイル・クーズマを先発で起用し、フロントコートにはダニエル・ギャフォードと新人コーリー・キスパート、バックコートはブラッドリー・ビールとスペンサー・ディンウィディーと、概ねレギュラーシーズンを想定した先発陣を送り込んでいた。
 
 先発スモールフォワードにはコールドウェル・ポープあるいはアブディヤの起用が予想されるが、昨季から全体的に選手層が厚みを増したことは事実。さらに指揮官は八村の合流に向けてこう語る。

「私はとても楽しみにしている。(八村が加われば)チームのローテーション選手が10~11人になる。彼の存在というのは、チームのロースターに柔軟性をもたらしてくれるんだ」

 ただ、八村がチームへ合流できる時期は依然として未定で、プレシーズンゲームへ出場できるのか、20日のレギュラーシーズン開幕戦(対トロント・ラプターズ)に間に合うかどうかも分かっていない。

 今季は指揮官が代わったこともあり、記者から「コーチが導入している新システムを覚えるのはどれほど難しいか?」と聞かれたアンセルドJr.HCは「それほど難しくはないと思うね」と回答している。

「選手たちが分かりやすいように、(作戦の)用語をシンプルにしているんだ。ほかのチームと同じプレーであっても、用語が違うだけ。ほかにも、コーチの教え方やフットワーク練習といったことが(これまでと)少し違うかもしれないが、基本的なことはどのチームも同じだ。それでも、我々の新しいシステムに慣れるためには少し時間がかかると思うね」

 そして八村にとっては今季チームへ新加入した選手たちが多く、なかでもディンウィディーやクーズマ、コールドウェル・ポープ、モントレズ・ハレル、アーロン・ホリデーは主力として多くのプレータイムを手にすることが予想される。それだけに、試合に出場するまでに彼らとコミュニケーションを取り、ケミストリーを構築することにも時間をかけたい。

 八村がどの時点で復帰できるか具体的に予想するのは難しいものの、今はまず個人的な事情をクリアにすべく、じっくり時間を費やしてほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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