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NBA

怒涛の45得点をマークしたカリーが、不振に終わった“若き相棒”に助言「皆が乗り越えていくプロセス」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.10.23

カリーは開幕戦でトリプルダブル、クリッパーズ戦で45得点の大爆発を見せた。(C)Getty Images

カリーは開幕戦でトリプルダブル、クリッパーズ戦で45得点の大爆発を見せた。(C)Getty Images

 3年ぶりのプレーオフ進出を目指して2021-22シーズンを迎えたゴールデンステイト・ウォリアーズは、現地時間10月19日に行なわれたロサンゼルス・レイカーズとの開幕戦を121-114で勝利。さらに21日にはロサンゼルス・クリッパーズを115-113で下して2連勝と好スタートを切った。

 レイカーズ戦はベンチ陣の踏ん張りで勝利を掴んだウォリアーズ。続く2戦目は、初戦でフィールドゴール23.8%(5/21)、3ポイント25.0%(2/8)とショットが不調だったステフィン・カリーが大暴れした。

 昨季の得点王はクリッパーズ相手に第1クォーターだけで25得点、試合全体でフィールドゴール64.0%(16/25)、3ポイント61.5%(8/13)、フリースロー100.0%(5/5)と爆発。試合終盤には長距離砲を2本も沈めるなど、ゲームハイの45得点に10リバウンドで勝利の立役者となった。

 カリーは試合後に「僕は自分のショットを心配したことはない。一度もね」と振り返ったように、持ち前のシュート力を思う存分に発揮。その一方、今季から先発シューティングガードの座を掴んだジョーダン・プールは、クリッパーズ戦でフィールドゴール28.6%(4/14)、3ポイント16.7%(1/6)の計9得点と不発に終わった。

 プールはプレシーズン5試合で平均21.8点、フィールドゴール50.6%、3ポイント36.4%を残し、レイカーズ戦でも20得点をマークしていたが、この試合での存在感は薄かった。

 試合後にカリーは今季バックコートで相棒を務める22歳の若手へこんなアドバイスを送ったと米メディア『Clutch Points』が報じている。
 
「彼とはたくさん話したよ。乗り越えていかきゃいけないとね。82試合を通して、彼はディフェンスの動きを読み、自分のスポットへ向かってショットを沈めていく役割を見つけ出していくことになる。今日のような夜があっても、くじけてはいけないと言ったんだ」

 今季でキャリア13シーズン目を迎えたカリーは、若手の頃に足首のケガで欠場を余儀なくされ、自慢のシュート力を発揮できない時期もあった。だが、映像を観ては練習をし続け、オフボールの動き方やディフェンスの交わし方を学んだ。

 プールにとって、ウォリアーズにはオフボールの動きに定評があるカリー、そしてクレイ・トンプソンというお手本が2人もいるため、学んでいくうえで最高のメンター(助言者)となってくれるだろう。

「ただ家に帰ることなんてできないし、だからといって、あれこれ考えるのも良くない。そこから学んでいかなきゃいけないんだ。映像を観て、自分のやっていることに集中して取り組んでいけば、事態は好転していくはずだ。これは皆が乗り越えていくプロセスなのさ」とカリーは後輩の背中を押してもいる。

 トンプソンの復帰は12月下旬か来年1月上旬の見込み。それまでの期間、プールはカリーと共に先発バックコートという重要な役割を担っている。この機会に是非とも偉大な先輩から学び、成長を続けてほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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