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NBA

成績大幅ダウンのハーデン。影響を受ける“2つの要因”に本人は「時間をかけなければならない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.10.29

開幕から全試合に出場しているハーデンだが、成績は昨季からダウン。チームも負け越しと壁に直面している。(C)Getty Images

開幕から全試合に出場しているハーデンだが、成績は昨季からダウン。チームも負け越しと壁に直面している。(C)Getty Images

 ブルックリン・ネッツは開幕5試合を終え、2勝3敗とスタートダッシュに失敗した。新型コロナウイルスのワクチン未接種問題によるカイリー・アービング欠場が痛手なのは間違いないが、同じく誤算なのがジェームズ・ハーデンの不調だろう。

 2017-18シーズンから3年連続得点王に輝いたハーデンは、昨季途中にヒューストン・ロケッツからトレードでネッツに加入。レギュラーシーズン36試合で平均24.6点、8.5リバウンド、10.9アシストをあげ、ゲームメーカーとして存在感を発揮した。

 しかし、今季はここまで平均16.6点、7.0リバウンド、8.0アシスト、FG成功率35.9%と苦戦中だ。特に顕著なのがフリースロー試投数の減少で、過去9シーズンの平均が10.2本なのに対し、今季はキャリアワーストの平均3.0本。現地時間10月24日(日本時間25日)のシャーロット・ホーネッツ戦ではわずか1本の試投にとどまった。

 1試合の平均ボールタッチ数はリーグ9位の87.4回で、昨季の92.4回、一昨季の84.6回と比べてそこまで大差はない。影響を受けているのは、今季から導入された一部のルール変更だろう。

 NBAは「シューターが異常な角度でディフェンダーに当たりにいく」「シューターが異常な角度で足を上または横に蹴る」「シューターがディフェンダーの腕に絡ませてシュートを狙う」といったファウルを誘うための“バスケットボール以外の動き”を禁止。これらのプレーは、逆にオフェンスファウルがコールされる場合もあるとしている。
 
 ネッツを率いるスティーブ・ナッシュ・ヘッドコーチは、「ジェームズ(ハーデン)は、不当にルール変更のあおりを受けた象徴的な存在になった気がする」と、熟練サウスポーを擁護。『CBSスポーツ』によれば、ハーデンは「俺は不平を言うタイプではない。バスケットボールをし続けないといけないわけで、もっと上手くプレーする必要がある。それだけさ」と、アジャストに努める姿勢を貫いている。

 一方で、昨季のレギュラーシーズン、そしてプレーオフのカンファレンス準決勝第1戦で右ハムストリングを痛めた影響はあるという。10月27日のマイアミ・ヒート戦に敗れたあとには、今はまだ、以前のように相手と激しくコンタクトして得点を量産するのは難しいとの見解を示している。

「30点、40点と取っていた頃に戻りたいのはやまやまだけど、それは無理だ。オフの期間、すべてリハビリに費やし、思うようにピックアップゲームができなかった。復活を急ぎたいけど、時間をかけなければならない」

 大黒柱のケビン・デュラントが平均29.8点、10.0リバウンド、5.0アシストと奮闘しているネッツだが、長いシーズンを考えれば、負担は少しでも軽減しておきたいところ。アービングの状況が不透明な今、ハーデンの復調はチームの成功のカギを握っていると言えそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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