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好調ウィザーズを牽引するビールに“移籍の心配”はなし?「僕はここにいる。そう決めたんだ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.11.08

ここまで7勝3敗と好調のウィザーズ。エースのビールもチームの状態に手応えを感じているようだ。(C)Getty Images

 現地時間11月7日(日本時間8日、日付は以下同)、ワシントン・ウィザーズはホームのキャピタルワン・アリーナでミルウォーキー・バックスと激突。クリス・ミドルトン(新型コロナウイルス陽性)を欠くなかでヤニス・アデトクンボ、ドリュー・ホリデーを中心に攻め立てる昨季王者に対し、相手のフィールドゴール成功率を39.4%(37/94)、3ポイント成功率も27.8%(10/36)に抑え込む堅守を披露し、101-94で見事勝利を収めた。

 攻めてはエースのブラッドリー・ビールが今季2度目の30得点超え(30得点)に5リバウンド、8アシストの大活躍。さらにカイル・クーズマが15得点、10リバウンド、5アシスト、モントレズ・ハレルが15得点、ダニエル・ギャフォードが11得点、8リバウンド、2ブロックの働きで主砲を支え、今季10試合を終えてイースタン・カンファレンス3位タイの7勝3敗(勝率70.0%)という好成績を残している。

「僕らは相手にタフショットを打たせた。今夜はまるでプレーオフのゲームをプレーしたような感じだったね」

 殊勲の働きを見せたビールは、会心の勝利にそう自信を見せていた。
 
 ウェス・アンセルドJr.を新たな指揮官として迎えた今季のウィザーズは、ここまで計10選手が平均16分以上プレーし、ディフェンシブ・レーティングでリーグ5位(103.1)の好数値をマーク。ケガから復活を目指すトーマス・ブライアント、そして個人的事情により出遅れて調整を続けている八村塁が現有戦力に加われば、フロントコートはさらに厚みを増し、選手起用の柔軟性もはるかに増すことが期待できるだろう。

 こうしたポジティブな状況のなか、来季契約がプレーヤーオプションのビールは、今季終了後にオプトアウトして完全FA(フリーエージェント)になることができるのだが、現状で移籍という選択肢はなさそうだ。

「(来季の契約を破棄できる権利を持つ)この状況では、頭のなかで『さて、僕は何をする?どこへ行くのか?誰とサインしようか?』という思いが駆け巡ることもある。でも、問題があるとは思っていない。僕はここにいる。自分はそう決めたんだ。ここまで大金を手に入れて、快適にプレーできている」
 
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チームへの手応えを感じているビール