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「デュラントなしでも優勝できると証明したい」ウォリアーズの王座奪還にグリーンが闘志を燃やす<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.01.01

ここまでリーグ首位に君臨するウォリアーズ。デュラント(右)抜きでの優勝に、グリーン(左)は闘志を燃やしている。(C)Getty Images

 2014-15シーズンのゴールデンステイト・ウォリアーズは、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンという強固な核に加え、アンドレ・イグダーラやハリソン・バーンズ(現サクラメント・キングス)、アンドリュー・ボーガット(元ミルウォーキー・バックスほか)らを擁し、新任スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)の下で、NBAチャンピオンに輝いた。

 翌2015-16シーズンも勢いは変わらず、開幕からの連勝記録でリーグ新となる24連勝(前シーズンとの合算では歴代2位の28連勝)、さらには2015年1月から2016年3月にかけて歴代最長のホーム54連勝を達成した。カリーは2年連続でMVPに輝き、1シーズンにおける3ポイント成功数で史上最多の402本をヒット。チーム成績も73勝9敗(勝率89.0%)、NBA新記録を打ち立てリーグを席巻した。

 もっとも、プレーオフでは優勝候補の大本命ながら、ウエスタン・カンファレンス・ファイナルでオクラホマシティ・サンダー相手に1勝3敗と追い込まれてしまう。このシリーズこそカリー、トンプソンの爆発でそこから3連勝を飾り、NBAファイナルまで駆け上がった。だが、その頂上決戦でクリーブランド・キャバリアーズ相手に3勝4敗で敗北。3勝1敗と先に王手をかけたのだが、レブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)、カイリー・アービング(現ブルックリン・ネッツ)の大爆発を許してしまい、まさかの3連敗で連覇を逃した。
 
 当時の状況について、現地時間12月17日に米放送局『ESPN』へ掲載された記事のなかで、グリーンがこう振り返っている。

「俺たちがあのままケビンなしに支配し続けることができたとは思えないね。NBAのどのチームも俺たちを上手くガードし始めていたから、凄く難しかっただろう。俺たちに対してやり合ってきていた。そこで俺たちはケビンを加えたのさ」

 グリーンが語ったケビンとは、もちろんケビン・デュラント(現ネッツ)のことだ。サンダーのエースとして2013-14シーズンにMVPも獲得していたデュラントは、2016年夏にフリーエージェントとなってウォリアーズへ加入した。
 
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