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「スキルでは歴代ベスト」敵将から称賛されたアービング。本人は「自分を証明し続けないといけない」と決意<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2022.01.12

アービングはアウェーゲームのみ出場できる“パートタイム・プレーヤー”として1月に戦列復帰した。(C)Getty Images

 ブルックリン・ネッツは、2022年に入って2勝4敗と失速感が否めない。ジェームズ・ハーデンが左ヒザの痛みを抱え、大黒柱であるケビン・デュラントへの負担が増すなかで、"パートタイム・プレーヤー"として戦列復帰したカイリー・アービングにかかる期待は大きい。

 アービングは新型コロナウイルスのワクチン未接種により、ワクチン接種を義務づけているニューヨーク市でのホームゲームには出場できない。ネッツ首脳陣も一部のアウェーゲームだけ起用することは、彼本来の力は発揮できないとして、昨年12月中旬までチームに帯同もさせていなかった。

 しかし、ケガ人や安全衛生プロトコル入りする選手の続出で駒不足になったチーム事情もあってアービングの合流が決定。現地時間1月5日に敵地で行なわれたインディアナ・ペイサーズ戦で今季初めてコートに立ち、約7か月ぶりの実戦で22得点をマークしてチームの勝利に貢献した。

 依然としてホームゲームではプレーできないため、続くミルウォーキー・バックス戦、サンアントニオ・スパーズ戦は欠場。そして、1月10日(同11日)のポートランド・トレイルブレイザーズ戦が今季2試合目の出場となった。
 
 この日チームは108-114で敗れたが、アービングはデュラントに次ぐ40分間のプレーで22得点(フィールドゴール9/21、3ポイント3/8、フリースロー1/1)、8リバウンド、4アシスト、1ブロック、1スティールをマークした。

 米放送局『ESPN』のニック・フリーデル記者によれば、ブレイザーズのチャンシー・ビラップス・ヘッドコーチ(HC)は、アービングがコートにいると、ネッツはどれだけ違うかという質問に対し、アービングを絶賛したという。

「カイリーは魔法使いだ。必見のテレビ番組のようなもの。あのポジション(PG)で最もスキルのある選手だと思う。純粋に上手い。スキルという意味では歴代ベストだ。彼のシュート力は素晴らしい。周囲が認める以上に良いパサーで、チャンピオンでもある。チャンピオンシップのマインドをもたらす。

 おそらく、私が見たNBAファイナルのなかで、(2016年NBAファイナル第7戦で)一番のビッグショットを沈めたと思う。カイリーはすべてをもたらす存在だ。ホームゲームでは、彼が不在なんて、贅沢な話だ。ほかにもデュラントとハーデンがいるんだからね。しかも、3人が揃った時は見事に役割分担している。すごくユニークな状況さ」
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アービングは敵将のメッセージに同調しつつ、さらなる活躍を誓う