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NBA

「成功するには練習あるのみ」偉大な父の教えを胸に、NBAで成長を続けるドマンタス・サボニス<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.01.11

アルビダス(右)はNBAで7年間プレーし、2011年に殿堂入り。息子のドマンタス(左)は偉大な父を超える存在になれるか。(C)Getty Images

アルビダス(右)はNBAで7年間プレーし、2011年に殿堂入り。息子のドマンタス(左)は偉大な父を超える存在になれるか。(C)Getty Images

 インディアナ・ペイサーズのビッグマン、ドマンタス・サボニスが、現地1月8日に行なわれたユタ・ジャズ戦でキャリアハイの42得点をマーク。125-113で勝利したペイサーズは連敗を6で止め、約2週間ぶりに勝ち星をあげた。

 22本中18本(成功率81.8%)のフィールドゴールを成功させたサボニスは試合後の会見で、「今夜は僕の日だった。よりオープンにプレーできるようなディフェンスだったから、それを利用させてもらった。明日はまた違う展開になるだろうけどね」と控えめに喜びを表した。

 これでサボニスは、元デンバー・ナゲッツのフォワード、リーナス・クレイザの41得点(2008年1月のジャズ戦で記録)を抜き、1試合で最も多くの得点を奪ったリトアニア人プレーヤーとなった。

 この試合、ガードのランス・スティーブンソンが同じくキャリアハイの14アシストを残したが、このうち10本がサボニスへのパスだった。

「ドマス(ドマンタスの愛称)のキャリアハイには、ランスの存在が大きい。彼らは相性がいいみたいだ」とペイサーズのリック・カーライル・ヘッドコーチもコメントしている。

 1月1日にペイサーズと10日間契約を結んだスティーブンソンは、今回が3度目のチーム在籍。2度目の2017-18シーズンにも、当時オクラホマシティ・サンダーからトレードで加入したばかりのサボニスと共闘している。
 
「彼は素晴らしいよ。僕にとって最高の相手だ。彼とのピック&ロールには特別なケミストリーを感じる」とサボニスが言えば、31歳のベテランも、「年齢を重ねるごとにどんどん成長している。前回プレーした時よりも格段にね。彼は見るたびに良くなっていて、この成長具合は素晴らしいよ」と若き後輩を賞賛した。

 そんなドマンタスだが、少し前から、この冬のトレード要員として名前が挙がっている。チーム再建のため、生え抜きビッグマンのマイルズ・ターナーや27歳の中堅ガード、キャリス・ルバート、そして5年目のサボニスといった主力を放出する噂や、「さらなる成長のため、サボニス自身がトレードを希望している」という報道もあった。

 しかし11月のミネソタ・ティンバーウルブズ戦では25リバウンドと、こちらもキャリアハイを更新するなど、スティーブンソンの言葉通り着々と成長を遂げているサボニスは、ペイサーズでチームの大黒柱として充実した日々を送っている。

 ドマンタスが生まれたのは1996年、父アルビダス・サボニスがプレーしていたポートランドの地だ。父はリトアニアではもちろん、NBAファンからも尊敬されるレジェンド、母はミス・リトアニアの元モデルで女優だった。厳しいが常に公平で威厳のある父、料理上手で愛情深い母という地に足の着いた両親の教育のおかげで、 4、5歳離れた年子の兄と1歳年下の妹の4人の兄弟姉妹はみな謙虚に育った。
 
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