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「朝3時に電話したこともあった」ブルズ躍進の要因をエースのラビーンが分析<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.02.26

ラビーン(左)は昨年の東京五輪中から新加入のデローザン(右)と密に連絡を取っていたという。(C)Getty Images

 現地時間2月24日に行なわれたシカゴ・ブルズとアトランタ・ホークスの一戦。ホームのブルズはオールスターブレイク明け初戦を112-108で制して6連勝を飾った。

 ブルズが誇るオールスターデュオはこの日も大活躍。デマー・デローザンは残り1分で5得点を奪うなどゲームハイの37得点に6リバウンド、3アシスト、ザック・ラビーンも20得点、5リバウンド、3アシストをあげた。

 さらにニコラ・ヴュチェビッチが12得点、10リバウンド、2スティール、2ブロック、アヨ・ドスンムが12得点、6リバウンド、3ブロック、新加入のトリスタン・トンプソンが11得点、6リバウンドで勝利に貢献。

 25日終了時点で、ブルズはマイアミ・ヒートと並んでイースタン・カンファレンス首位タイの39勝21敗(勝率65.0%)。ケガで離脱中のロンゾ・ボール、アレックス・カルーソ、パトリック・ウィリアムズが戻ってくれば、さらに戦力を増すだろう。

 とはいえ、5年ぶりのプレーオフ進出に向けて順調に勝利を重ねている今季のチームの中心はデローザンとラビーンだ。

 今季平均28.3点、5.2リバウンド、5.1アシストにフィールドゴール52.1%を残すデローザンは、8試合連続で35得点超えのフィールドゴール50%以上と、自身が持つNBA史上最長記録を更新中。ラビーンも平均24.5点、4.9リバウンド、4.4アシストに3ポイント39.6%(平均2.9本成功)と、2番手スコアラーとして申し分ないパフォーマンスを見せている。

 25日に『Bleacher Report』へ掲載されたインタビューで、ラビーンは昨夏アメリカ代表として東京オリンピックへ出場した際、デローザンへ電話していたことを明かしている。
 
「海外にいた時、何度かそんな夜があった。(日本では)朝の3時くらいに電話したこともあった。時差があったからね。そこで彼とフリーエージェンシーがどうなっていくのか話して、俺たちがどうやったらうまくいくのかを話していた」

 ブルズは昨夏にデローザンをサイン&トレードで加え、さらにフリーエージェント(FA)戦線ではボール、カルーソ、トレードでデリック・ジョーンズJr.を獲得。そしてドラフトでドスンムを指名するなど、昨季からロースターが大きく入れ替わっていた。

 ビリー・ドノバン・ヘッドコーチを筆頭とするコーチングスタッフの力量もあるとはいえ、デローザンとラビーンがオフシーズンから共に練習してきたことも開幕から好スタートを切った要因と言えよう。

「俺がこっちへ戻って、オフシーズンのうちから練習をスタートしたよ。チームには新加入が多かったからね。だから早い段階で一緒に練習を始めたんだ。今このチームが良好なケミストリーを構築しているのはそれが要因だと思う」

 ブルズは現時点でプレーオフ進出が決まったわけでなく、28日にはヒートとの首位決戦、3月4日には昨季覇者ミルウォーキー・バックス、7日はジョエル・エンビードとジェームズ・ハーデンという超豪華タッグを形成したフィラデルフィア・セブンティシクサーズと、強豪との対戦が組まれている。

 それでも、ラビーンとデローザンがオフシーズンから共に時間を費やしたことで生まれたケミストリーは、そう簡単には崩れないはず。ブルズにはこのまま一丸となって勝ち続けて、早々にプレーオフのスポットを勝ち取ってほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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